日本を訪れた中国人観光客がしばしば驚くのが、高速道路のサービスエリアの充実ぶりだ。中国の高速道路にもサービスエリアは存在するが、利用者からの不満は尽きないようだ。中国メディア・今日頭条は19日、中国のサービスエリアが、トイレすらすんなり行けない構造であるとする記事を掲載した。

 記事は「旅行の途中で、こんな現象を発見したことはないだろうか。以前のサービスエリアは、自動車のドアを開ければトイレの入口が見えた。しかし今は、トイレに行きたいのであればレストラン、売店さらには各種露店を通らないとたどり着けないのだ」とした。

 そのうえで、今月洛陽から成都まで高速道路で移動した際に立ち寄ったサービスエリアで休憩した市民の経験談を紹介。このサービスエリアでは、目立つ場所にトイレの案内看板が出ていたが、売店とレストランを通り、さらに長い通路を経てようやくたどり着く状況だったという。数分後、大型バスが現場に到着すると、数十人の乗客がトイレを急いで探し始めたが、その道のりの長さに「どうしてこんなに遠回りしないとトイレに行けないのか」と不満の声が聞かれたとのことだ。

 記事は、業界の関係者が「これはサービスエリアの販売戦略の一種だ。これまでの売店は駐車スペースからトイレまでの動線内になかったため、トイレに寄るだけで売店に足を運ばない人が多かった。今は売店、レストラン、トイレを一体化することで、トイレ利用者が車に戻る途中に売店などに寄るよう仕向けているのだ」と説明したことを伝えた。

 この戦略によって、サービスエリアの売り上げが大きく増えたケースもあるようだが、同時に利用者の不満も高まった。売店の商品が市場価格よりも高いことも不満を強める原因になっているとみられる。記事は「トイレに行くだけのつもりだったのに、店の前を通ったときについでにタバコを買ってしまった。大して値段は変わらないだろうと思ったら外で買うより10元(約170円)くらい高かった」という利用者の声を紹介している。

 サービスエリアの本来の目的は休憩であり、一番に必要なのはトイレだ。売店をトイレの近くに配置するのは構わないが、売店やレストランを通らないとトイレに行けないというのは、サービスエリアの機能としてやはり問題ではないだろうか。売店の売り上げを伸ばしたいなら、車からトイレまでの動線になくてもちょっと寄りたくなるような品物やサービスを提供することだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)