日本では男性浴場や男子トイレを女性スタッフが清掃するケースが珍しくない。そこにはトイレを利用する男性、清掃する女性スタッフ双方にある種の「割り切り」が存在するのだが、男女のプライバシー空間を厳しく分ける中国人にとっては「割り切れる状況」ではないようだ。

 中国メディア・今日頭条は12日、中国人男性が日本の温泉で女性に遭遇して非常に気恥ずかしさを覚えたエピソードを紹介する記事を掲載した。男性は北海道のホテルに宿泊中、館内にある男性浴場を利用した。恥ずかしがりながらも全裸になってタオルで前を隠しつつ温泉に入ろうとしたところ、和服姿の年配女性に突然呼び止められたのだそうだ。

 女性はタオルを指差しながら日本語で何かを話しているが、見ず知らずの女性に裸を見られた動揺もあって男性は意味が理解できない。そこに若い女性スタッフがやってきて「このタオルは持って入れません。脱衣所に置いてください」と優しく説明するとともに、極度の恥ずかしさに卒倒寸前の男性をにこやかに脱衣室に戻るよう促し、タオルを置かせたという。

 「命綱のタオルを奪われ、もはや何の遮蔽物をも持たぬ男性は、急いでお礼を繰り返し、2人がその場を離れてくれることを期待した」と記事は伝えている。そのうえで「これも日本の温泉文化の一部なのだろうか」と疑問を提起した。

 記事は、日本には長い歴史を持つ温泉文化、入浴文化があり、かつては公共の風呂場は混浴が基本だったと紹介。現在は混浴の習慣はほとんど見かけなくなり、通常は「男湯」、「女湯」に分かれていると説明した。混浴は秘湯などを探せば見つかるかもしれないが、昔にしろ今にしろ、混浴に対して日本人は健全かつ平和な心理を持っていると指摘。それゆえ女性スタッフが男湯のサービス係をしても、別に大した話にならないのだ、としている。

 この男性はさぞや顔を真っ赤にし、冷や汗をかいたことだろう。そしてまた「女性スタッフはどうして男湯に入って平然と仕事ができるのか」と大いに疑問を抱いたことだろう。外国人観光客がよく利用する宿泊施設の大浴場には、女性スタッフが出入りする可能性がある旨を掲示しておいたほうがいいのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)