中国では毎年20万人を超える子どもが行方不明となっており、幼い子どもを持つ親にとって、誘拐から我が子を守ることは切実な問題となっている。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本では人身売買を目的とした児童誘拐の数が非常に少ない理由を考察すると同時に、誘拐から子どもを守るために販売されている防犯グッズを紹介する記事を掲載した。

 中国で発生する児童誘拐は件数の多さだけでなく、子どもが発見される確率の低さもより悲惨な結果を招いている。しかし、日本で児童誘拐が発生したとしても「基本的にメディアで事件が報道され、警察が数百人態勢で捜査に当たるゆえに早ければ当日中に子どもが見つけ出されることもある」とした。また中国の児童誘拐は多くが売買目的であることに対し、日本人は違法行為にかかわることは「恥」と見なすと指摘、「誰もが自ら社会の信用を失うことはしないゆえに、こうした誘拐が少ないのだ」と紹介した。

 一方、現在、中国政府が第2子を持つよう勧めるなかで、2人の子どもを誘拐されないように人ごみの中で常に警戒するのは中国の親にとってとても難しいことだと指摘。続けて、中国で子どもの誘拐を防ぐための防犯グッズをいくつか紹介しているが、これらの防犯グッズから日本と中国の防犯に対する考え方の違いが見て取れて興味深い。

 まず1つ目の防犯グッズは「児童防失綱」という商品。使用は至ってシンプルで「子どもの腰と親の手首をつなぐ伸縮性のロープ」だ。街中やスーパーでの人ごみの中でも、ロープでしっかり子どもと繋がっているうえ、親は両手の自由が利く優れものとうたっている。ちなみに値段は38元(約650円)だ。

 2つ目は「腕時計型の携帯電話」だ。すぐに子どもの居場所が確認でき、通話ができることから安全を確認しやすいと主張。値段は139元(約2370円)でさほど高くはない。実際、中国では小学校低学年の子どもが持たされていることが多いようだ。

 一方、日本では子どもの防犯ブザーなどの商品がポピュラーだ。日本の防犯商品は周囲に危険を知らせるものが多いのに対し、中国の防犯商品は子どもが周囲の人に助けを求めるものではなく、保護者が守ろうとする点で日中の防犯の考え方に違いがあると言える。児童誘拐が多い中国では見知らぬ人は信用できない社会だということなのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)