蔡英文氏が台湾総統に就任して以降、中国と台湾の関係が冷え込んでいる。蔡英文総統は中国が主張する「一つの中国」という原則を認めておらず、中国側は台湾への圧力強化の一環として中国人の台湾への旅行を制限していると言われる。

 馬英九氏が総統を務めていた時の台湾と中国は、関係が良好だったため、台湾の観光業界は数多く訪れる中国人旅行客によって大いに潤っていたが、中台関係が冷え込んだことで台湾の旅行業界もすっかり低迷してしまった。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国人旅行客が激減した台湾では観光業界の悲鳴が聞こえると伝える一方、日本には今なお多くの中国人が訪れており、「台湾が日本を羨望の眼差しで見つめている」と報じた。

 記事は、蔡英文総統の誕生以降、台湾の街や観光地からは中国人旅行客の姿が随分減ってしまったことを伝え、なかには売り上げが8ー9割も落ち込んだホテルもあると紹介。特に中国人に人気のあった日月潭や阿里山といった観光地は中国人の見る影もなく、ホテルや旅館を売りに出す動きも見られると考察した。

 この台湾の惨状に対し、日本には今なお多くの中国人旅行客が訪れ多額の消費を行なっており、「一つの中国」を認めない台湾に比べて日本は「店舗に中国人スタッフを配備したり、中国語のポスターを掲示したり、和服を体験できるサービスを提供したりと、(中国人に対して)誠意がある」と主張している。

 双方何らかの形で中国との政治的なしがらみを抱えている点は共通だが、「隣国」日本と「一つの中国」台湾では、やはりダメージの大きさや温度感は比較にならないほど大きいようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)amadeustx/123RF)