架空の動物である龍は中華民族の象徴とされ、中国人は自らを「龍の子孫」と称するほど龍を大切にし、愛してきた。日本には、その「龍」の名を冠することで中国人観光客を積極的に呼び込もうとしている地域がある。中国メディア・今日頭条は28日「秘境の中の『昇龍道』を探る旅」として、日本の中部北陸地域の魅力を紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、中国でも大ヒットした日本のアニメ映画「君の名は。」の舞台が中部地方の岐阜県飛騨市であり、「この映画は、中部地方の美しさを人びとに知らしめた」とした。そして、三重、滋賀、愛知、静岡、長野、岐阜、福井、石川、富山の9県からなる中部北陸地域の観光エリアには「昇龍道」という名前が付けられていると伝え、エリアにある観光地をいくつか紹介している。

 最初は愛知県の常滑市だ。「古くから陶磁器の生産で有名で、招き猫の故郷でもある。ここには招き猫博物館や猫壁、巨大招き猫などがあり、市のシンボルとなっている。陶芸体験施設が充実しているほか、様々な作品などを楽しみながら散策できるやきもの散歩道もある」と説明した。

 続いては、岐阜県の白川郷。やはりここでは400年あまりの歴史を持つ合掌造りの家々と、真っ白な雪が織りなす情景を取り上げている。そして、石川県の金沢市については「日本海のおいしい海産物のほかに、中国とは異なる日本風の庭園を楽しむことができる日本三大名園の1つ、兼六園があることを紹介した。

 記事はこのほか、昇龍道には日本有数の避暑地として知られる上高地や、松本城、名古屋といった魅力的な街や景観スポットが多数存在すると紹介。昇龍道を周遊するのに便利な3日間、5日間の交通フリー切符なども発売されていることを伝えた。

 10月1日からの国慶節連休には、今年も多くの中国人観光客が日本にやってくることが予測されている。ただその多くはなおも東京、大阪、京都といった大都市に集中しているのが現状だ。特に京都では観光客の激増に対する地域住民からの不満の声が出るなど飽和状態になっている。そんな中、中部北陸地域が積極的に展開する「昇龍道」は着実に中国人観光客の人気を集めつつあるようだ。全国の地方でこのような取り組みがさらに進めば、局地集中状態が大いに改善されることだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)