中国では病院と患者との信頼関係が十分に構築されておらず、医療をめぐる種々のトラブルが日常的に発生している。中でも金銭トラブルが目立つようだが、中国メディア・騰訊網は23日「日本の病院はどうして前金を徴収せずに治療ができるのか」とする記事を掲載した。

 記事はまず、日本では子どもや高齢者への優遇政策を除き、一般的に医療費は30%が本人負担になっており、残りの70%が国民健康保険によって支払われると紹介。日本の病院が診療に前金を請求する必要がない理由は、この国民皆保険制度の存在であり、この制度によって病院が医療費をもらいはぐれる可能性がほとんどないとしている。

 また、国民皆保険制度には1カ月間における同一医療機関での医療費が一定金額を超えると、超過部分を健康保険が負担する「高額医療制度」もあることを説明。そして、国民皆保険制度に加えて一般の生命保険などへの加入で医療費が保障される点も、病院が医療費の心配をして前金を請求する必要性をなくしていると伝えた。

 さらに、日本では健康保険が適用される医療行為はすべて行政が管理しており、市場行為は全く存在しないと指摘。公立病院であっても私立病院であっても医療費の徴収基準は全く一緒であり、北は北海道から南は沖縄まで地域間の差も存在しないとした。このほか、経済的な事情により健康保険料を支払えない人には行政が生活保護対象者として医療費を全額負担する制度が存在することも紹介している。

 記事は「診療してからお金を払う、というのは救急時にとても重要になってくる。最終的には行政が支払ってくれるという安心感があるため、病院が救急治療を拒否する現象は起こり得ないのだ」とした。(編集担当:今関忠馬)