韓国の高高度防衛ミサイル「THAAD(サード)」の配備をめぐって中韓両国の関係が悪化したことを背景に、中国国内では韓国製品の売れ行きが鈍っている。韓国車の販売も大きな打撃を受けており、「激減」という表現が適切なほどだ。

 中国メディアの今日頭条は19日、中国自動車市場における韓国車の販売が50%近くも落ち込んでいると伝えつつ、韓国車が販売不振に陥っている真の原因について考察している。

 まず記事は、韓国の2大メーカーである現代自動車と起亜自動車の8月における販売台数が7万6010台と、前年同月の12万4116台の61%ほどの水準にまで落ち込んだことを伝え、1ー8月の累計販売台数も2社のメーカーを合わせても57万6974台となり、前年同期比44.7%の減少となったことを紹介した。

 では、韓国車の販売が不振に陥った原因はどこにあるのだろうか。記事は、政治的な理由以外に3つ挙げている。1つ目は「市場の環境」を挙げ、THAAD問題をめぐって中国人消費者が韓国車の買い控えを行っていると主張し、2010年にも中国で日系車の販売が落ち込んだ時と同じ要因であることを指摘、「韓国車は当時、その恩恵を受け販売数を伸ばすことが出来た」と指摘した。

 2つ目は「中国メーカーが競争力を付けてきた」ことを挙げた。近年、中国メーカーは様々な車種の自動車を合弁車より安い価格帯で販売しているが、品質の向上が著しいと指摘。中国車の競争力向上は「韓国車に限らず、多くの合弁メーカーにとって脅威となっている」とした。また3つ目として「韓国車には特筆すべき強みがない」と主張した。ドイツの高級車は高い品質と操作性、米国車は強い馬力、日系車は燃費性能の高さと、それぞれに強みがあるとしながらも、「韓国車は見た目と価格しか強みがなく、消費者に訴えかける魅力としては、他の合弁車に見劣りしてしまう」と論じた。

 韓国車の販売不振の原因は政治的な理由だけではないようだ。中国で韓国製品の不買運動がいつまで続くかは分からないが、韓国メーカーは政治リスクが顕在化しても中国の消費者に選んでもらえるような商品の開発が求められているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)panama7/123RF)