9月21日には国際アルツハイマーデーだった。高齢者人口の増加が急速に進んでいる日本では、アルツハイマー病の患者と社会との関わり方を真剣に考える必要性に迫られている。中国メディア・新華網は21日、国際アルツハイマーデーに先駆けて東京・六本木で営業を行った「注文をまちがえる料理店」について紹介する記事を掲載した。

 記事は「17日、六本木にあるレストランを訪れた。大雨にもかかわらず、席は予約客でいっぱいだった。60代から80代の男女スタッフ4人が注文を取り、料理を運ぶ。みんな白シャツとエプロンを身につけ、真剣な表情だ。客は若者からスタッフと同じ年齢の人までと幅広く、みんなにこやかにスタッフとゆっくり話をしている。女性スタッフがオムライスをあるテーブルに運ぶと、客やケアスタッフから拍手が起こった。注文した料理が正しく提供されたのだ。この店では注文とは違うものが出て来ることもあるが、客たちは気にしない。レストランには笑い声が絶えないのである」と伝えた。

 そのうえで、この「注文をまちがえるレストラン」が東京の高齢者介護施設とアルツハイマー患者支援ボランティア団体の協力によって9月16−18日の3日間だけ営業したものであることを紹介。スタッフはみんな東京にある介護施設の入居者で、本人の申請と監護者の同意のもと、簡単なトレーニングを実施したうえで「従事」しているとした。

 また、この取り組みが今年6月に続いて2回目のもので、1回目では注文をまちがえる割合が60%に達したが、誰も文句を言う客はおらず、90%の客がもう一度来たいと回答したと説明。スタッフからも「みんなとおしゃべりできるから、この仕事がとても楽しい」という声が出ていることを伝えた。そして、今月24日には東京都内のスターバックスコーヒー店舗の協力で「注文をまちがえるカフェ」を開く予定であると紹介している。

 記事が紹介したWHOの統計によれば、2010年のアルツハイマー病患者は約3560万人で、30年には約6570万人、50年には1億1540万人にまで増える見込みだという。日本と同様に急速な高齢化が進む中国でも、社会がアルツハイマー病と真剣に向き合う必要性が高まっている。より多くの市民にこの病気や患者について理解してもらうために日本国内で行われている取り組みは、きっと中国にとっても大いに参考になることだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)