中国ではビジネスなどで財を成した人物が米国やカナダなどに移民するケースが少なからず存在する。カナダは投資移民に対する条件を厳格化したが、中国国内では「カナダ政府の動きは中国人の移民を制限するのが目的だったのではないか」と考えられている。

 中国経済は近年、著しい成長を遂げ、世界に与える影響力も年々拡大しているにもかかわらず、なぜ一部の中国人は移民を望むのだろうか。中国メディアの今日頭条はこのほど、「中国はますます強大な国に成長しているのに、なぜ移民したがる中国人が存在するのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事は、中国では毎年、多くの人が移民していることに対して様々な議論があると伝えつつ、「世界には空気がきれいで教育や社会福祉が整っていて、生活インフラが整備されていて、不動産の個人所有が認められ、質の高い暮らしを送ることが可能な国がある」と指摘した。

 続けて、こうした理由で米国やオーストラリアに移民する中国人がいることは「まだ理解できる」としながらも、なかには中国人にはほとんど知られていないような小さな島国に移民する中国人もいると紹介した。

 大国として世界への影響力を拡大する中国を捨て、小国に移民する中国人がいるというのは、記事の作者も述べているとおり「理解しがたい」ことだろう。しかし、実は小さな国には小さな国なりの「移民上のメリット」があるのだという。たとえば、キプロスやアンティグア・バーブーダなどでは税制上のメリットが多く、中国で一定の資産を作った中国人にとっては魅力的に映るのだと指摘した。

 また、中国の大学入試では、「出身地」によって合格ラインが異なると言われているが、もう一つ「華僑枠」というものがあり、これを活用できれば北京大学や復旦大学のような名門校にも「少ない競争で入学できる」可能性があることから、自分の子を「華僑枠」から大学に進学させるために、あえて移民する中国人の家庭もあることを伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)kirkikis/123RF)