都市部で急速な発展を遂げた中国では、広大な農村部の発展が大きな課題になっている。出稼ぎ労働者やその子女が抱える問題も解決には至っていない。中国メディア・今日頭条は15日「日本の農村には『留守児童』が1人もいない」とする記事を掲載した。

 「留守児童」とは、両親が遠方に出稼ぎして家を留守にしている農村世帯の子どもたちを指す。不在の両親の代わりに祖父母が面倒を見るのが一般的だ。記事は「2016年末の統計によれば、わが国の留守児童は902万人いる。しかし、日本ではこの数字は0なのだ。どうして日本には留守児童がいないのか」とした。

 その理由の1つに、「農協」の存在を挙げている。「日本の農協はすごい。絶対にハリボテなんかではない。整った産業チェーンが構成されていて、業務範囲が非常に広い。農民の預貯金や融資、保険、栽培、農作物の売買など、農民の生産活動や生活のほとんどをカバーする。農協のお世話になっていれば、農民は安心して農業に従事できるのだ。組織が大きいゆえに政治的な発言権も十分にもっており、一部の政治家は農協からの支持を得ようと努力するのだ」と説明した。

 また、もう1つの理由として、戸籍による制限がないことを指摘。いかなる国民も、転居して14日以内に登録をすれば現地の住民になれると説明した。さらに、出稼ぎ労働者のために行政もさまざまな支援を行っているものの、「多くの農民は都市に働きに出ようとはしない。そして、企業も農村地域に工場を建てるので、働くとしても出稼ぎをする必要がない。そもそも日本の農民は困窮していないので、都市に出なくてもいいのだ」と論じている。

 日本でも決して農村が順風満帆というわけではなく、若者の都会への流出が深刻化して久しい。打開策として各地の農村では、特産品とともに、地元の環境の良さ、住みやすさをPRするイベントを積極的に展開している。日本とは国土の広さをはじめさまざまな条件が異なるが、中国でも行政が農村部の経済発展に注力するとともに、農村自身もその魅力を積極的に掘り起こし発信していくことで、「留守児童」の問題も解消に向かうのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)grigvovan/123RF)