日本がインドで受注した高速鉄道計画の起工式が14日に行われた。インド版新幹線と呼ぶべき高速鉄道の建設がいよいよスタートすることになる。日本と高速鉄道市場をめぐって受注競争を展開しているだけあって、中国でも日本が受注したインドの高速鉄道路線には大きな関心が寄せられている。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本が受注した高速鉄道路線で起工式が行われたと伝える一方で、インドの一部ネットユーザーたちからは「高速鉄道の整備より、トイレを整備すべき」などと不満の声があがっていると主張する記事を掲載した。

 日本が受注したのはインド西部のムンバイとアーメダバードを結ぶ高速鉄道計画だ。500キロメートル離れた両都市が2時間ほどで行き来できるようになることで、大きな経済効果が生まれると期待が集まっている。現時点で世界で2番目に人口が多いインドでは鉄道が人びとの主要な交通手段となっている。

 インド国内では鉄道の総延長は11万キロメートルを超えるが、記事は「インドの既存鉄道は老朽化が進んでいるうえ、インド独特の乗車方式のために事故が多い」と紹介。列車の外にしがみつき、屋根にまで登る乗客の事故がしばしば発生しているとし、インド政府が規制できているのは一部の地域だけで、小都市では依然として危険な乗車が続いているとした。

 続けて、インドでは鉄道の脱線事故などで死亡する人も少なからず存在するのは事実としながらも、インドのネットユーザーからは「インド国民が望んでいるのは高速鉄道ではなく、清潔な飲み水とより良い医療、そして安い食べ物と安いガソリンだ」という声や「公衆トイレや道路など基本的なインフラの修繕については誰も関心を示してくれない」と嘆く声があがっていると伝えた。

 高速鉄道の海外進出を進める中国からすると、インドが日本の新幹線方式を採用し、日本と協力して事業を進めることになったことを複雑な心境で見ているのだろう。インドで「トイレ整備」を呼びかける声があるのは事実であろうが、中国もインドの高速鉄道計画の受注を狙っていたはずなのに、わざわざトイレ整備のコメントを拾ってくるあたりに中国側の「日本への嫉妬」や「受注を逃した悔しさ」が透けて見える。また、インドで鉄道以外のインフラ整備が必要となっているのも事実であり、インドがトイレをはじめとする生活インフラの整備を進める際にもぜひ日本をパートナーに選んでもらいたいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)jeremyrichards/123RF)