中国・香港・マカオ・台湾は中華圏と呼ばれるが、これらの地域には複雑な歴史があり、それぞれ政治制度や経済政策にも違いが見られる。香港やマカオは一国二制度のもと、中国の一部でありながらも本土とは違った制度を導入している。

 また、中国は「一つの中国」を原則とし、台湾との統一を目指しているが、台湾の蔡英文総統は「一つの中国」を受け入れておらず、慎重な姿勢を崩していない。政治面では複雑な関係性が存在する中国と台湾だが、文化的には非常に近いものがある。だが、それでも日本に対する感情には大きな違いがあると言えよう。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、「台湾はガソリン価格が安いにもかかわらず、多くの人が日系車に乗っている」と伝え、なぜ台湾人は燃費性能をさほど気にする必要がないのに、日系車を好むのかと疑問を投げかけた。

 記事はまず、台湾ではガソリンの価格が中国より安いことを紹介した。92号(日本のレギュラーガソリンに相当)のガソリン価格は1リットル21.6台湾ドル(約76円)、98号(オクタン価が日本のハイオクに相当)のガソリンが1リットル25.1台湾ドル(約94円)で販売されていると紹介し、台湾では自動車の維持費が中国に比べて軽く、中国人ほど燃費性能にこだわる必要性は相対的に薄いと指摘した。

 続けて、台湾では中国で聞かれるような「日系車に対する批判」の声がほとんど存在しないことを紹介。事実、台湾では日系車が非常にたくさん走っているとし、多くの写真と共に紹介した。その理由について記事は、「日系車はドイツ車と比べて重厚感はないが、価格がそこまで高くないので、多くの一般家庭に受け入れられている」と主張し、台湾人にとって日系車を選ぶことが「ごく当たり前」の状況となっていることを指摘した。

 多くの台湾人が日系車に乗っているのは日系車の燃費が良いことだけが理由ではないだろう。台湾は親日だと言われ、日本の文化や日本の製品に対する評価は高い。こうした感情も台湾で日系車の普及を加速させた要因ではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Jon Bilous/123RF)