日本製というだけで、高くても品質が良いと売れた時期もあったが、今では日本の有名企業さえも外国企業に買収されるようになった。そのため製造業では「日本企業の競争力が衰えた」ようにも見える。しかし本当にそうだろうか。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本企業は衰えているのではなく方向転換しているだけだとする記事を掲載した。

 記事はまず、日本企業について、他国と異なり「人材育成」を得意とする文化があり、企業が社員に知識と経験を教えると紹介。問題が発生すれば企業全体のスキルアップの機会とみなし、問題の原因究明と解決策、防止策を知識として社内で共有し、そして継承していくので、人材育成が企業の成長にもつながっていると称賛した。

 しかし、日本では高齢化と製造業の若者離れのために、ここ数年は知識を伝える相手が不足していると指摘。そのため日本企業は、人に代わる知識の獲得と伝承の方法を探るようになっているという。つまり「知識や技能をマニュアル化・データベース化して伝える」という方法だ。しかし、人の経験や知識をデータシステムや製造システムに転移する過程において、判断基準が欠けていることや、保守的な日本企業ではIT技術者が不足しているという問題があると指摘した。

 また、別の日本企業で行われている転換は、「製品から部品」への転換だ。これまで日本が強かった自動車製造や電子産業の分野で、韓国、米国、中国の攻勢を受けシェアを失っていると指摘。しかし、決して日本企業の製造業が衰退しているわけではないという。たとえば、パナソニックは自動車の電子部品やバッテリーといった事業を強化しているとしたほか、ソニーもメディカルカメラで大きなシェアを占め、シャープもスマート住宅や食品、水、空気の安全及び教育産業へと進出していると紹介した。記事は、これは日本企業が将来を見据えてハイエンド産業に着々と方向転換している表れだと結論付けた。 

 日本政府が公開した2017年版ものづくり白書では、ネットワーク化を通じた付加価値の創出と、技術力や現場力を活かせる人間本位の産業の在り方を目指すとしている。他にはない日本企業ならではの付加価値をどこまで持たせることができるかが課題になるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)