中国メディア・今日頭条は8月30日「20世紀において、日本がある点で世界一になったのは、言わば中国のおかげ」とする記事を掲載した。

 記事は「今日は日本という国について理性的に語ってみたい。日本の成長は19世紀後期の明治維新と切り離して考えられない。日本が全面的に国力を強めたのは20世紀初めのことである。この時、日本はある点において世界で一番と言える非常に素晴らしい成果を挙げた。この点について、日本は中国に感謝をしないわけにはいかない」としている。

 「ある点」とは、小学校教育の普及だ。記事は「教育は莫大な費用がかかるうえ、効果が出るのに時間のかかるプロジェクトだ。とくに20世紀の戦乱の年代において、多くの国はお金を兵器や軍隊に費やしていた。当時の清朝などは、西太后の還暦祝いと北洋水師の訓練にお金を使っていたが、同じアジアの国である日本では、教育に多くの資金投入が行われ、10年で小学校の義務教育を普及させた。小学校の義務教育化では世界第2の早さであり、その普及速度は世界一だったのだ」と論じた。

 そして、明治政府は教育立国を国策として教育体系を整備したが、特に日清戦争で清に勝利して獲得した賠償金を義務教育の普及に充てたと説明。「武器を買ったり軍隊を強化したりせず、教育の振興に充てたのは当時の人から見れば愚かに思えたかもしれない。しかしこれにより日本の民度と識字率が高まり、多くの人材を生み出すことにつながったのだ。かたや、同じ時期の清では識字率はわずかに1%だった。これにはため息をつかざるを得ない」と伝えた。

 文部科学省によれば、1899年3月に「教育基金特別会計法」が制定され、「日清戦争の賠償金の3%にあたる1000万円で教育基金を設け、その利子を毎年普通教育費の補助に充てることになった」という。翌1900年には4年制の無償義務教育制度が確立され、02年には男女平均の就学率が90%を超えた。そして、04年には国定教科書制度がスタートし、日露戦争後の07年に6年制の義務教育制度が実現した。

 日清戦争の賠償金についてはその大半が軍備の拡張に使われており、「武器を買ったり軍隊を強化したりせず・・・」という記事の説明は、実は事実とは異なる。ただ、日清戦争での勝利が日本の軍事力をはじめとする国力強化に大きく寄与したこと、そのごく一部とはいえ義務教育の整備にも影響を与えたことは間違いなさそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)