少子化の日本は他国と比べると受験競争はそれほど激しくないようだ。たとえば、中国は極端とも言えるほどの学歴至上主義で、幼稚園から大学入試に向けて競争が始まっていると言っても過言ではない。日本のセンター試験にあたる全国統一試験「高考(ガオカオ)」は一発勝負で、高得点者から志望校に入れる仕組みになっている。この試験1つで「将来が決まる」も同然であるため、試験にかける思いは日本以上に強い。

 しかし今では、受験に失敗した若者にも敗者復活の場所があるという。それは日本の一流大学だ。中国メディアの今日頭条は22日、「日本の一流大学が中国人留学生の復活の地になっている」とする記事を掲載した。

 ここでいう一流大学とは、東京大学や早稲田大学のことだ。特に早稲田大学の知名度は中国でも非常に高いため、「ルイ・ヴィトンのバックが好きなのと同じ」ような感覚で、早稲田というブランドに惹かれるのだという。それはさておき、中国人にとって日本の大学にはどんな魅力があるのだろうか。

 記事は3つの魅力があるとした。その1つが中国では考えられないほど「日本の競争は激しくないこと」だ。受験の点数で入る大学が決まり、ひいては就職先も限られてくる中国社会と違い、「日本にはチャンスが多い」という。日本の大学には留学生向けの試験があるだけでなく、すべての教科において完璧を求められる中国と異なり、日本では苦手教科があっても、得意分野で挽回できる仕組みになっていると指摘した。日本と中国の考え方が良く表れていると言えそうだ。

 2つ目は、欧米ほどは高くない「留学費用」だ。日本の大学なら中国のサラリーマン家庭でも手が届くという。3つ目は「高い就職率」だ。日本で大学を卒業した外国人は、比較的簡単に就業ビザを取得できるという。そのうえ、高齢化の進んだ日本では留学生でも就職のチャンスはあり、多くの中国人留学生が日本での就職に成功していると伝えた。

 中国のように試験1つで人生が決まってしまうというのは実に過酷なことであるが、その点日本の環境は恵まれていると言えるだろう。また、そのおかげで優秀な中国の人材が日本に流入しているともいえる。そういう意味ではウイン・ウインの関係なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)