夏場が「旬」なお酒といえば、やっぱりキンキンに冷えたビールだろう。近年ではハイボールも人気だ。そして忘れてはいけないのは、冷酒である。居酒屋で冷酒を注文すると、グラスが木の枡に入って出てきて、そこに景気よく酒を注いでいくのをしばしば見かける。中国メディア・今日頭条は16日、このような飲み方をする理由について紹介する記事を掲載した。

 記事は「日本の映画やドラマでしばしば、日本酒を飲む際にグラスを木の箱に入れて酒をなみなみと注ぐシーンを見かける」としたうえで、「木の箱」が日本で計量に使われる枡であること、枡などを用いて量る昔ながらの合、升、斗、石という単位が現在もお米やお酒の体積の単位として用いられていることを紹介した。

 そして、グラスの下に置いた枡にこぼすように注ぐスタイルの起源については「かつて清酒の生産量が少なく、お金持ちしか飲めなかったころに、『こんなことをしてもちっとも惜しくない』として自らの裕福さを見せびらかすためにわざとこぼすように注いでいた名残り」であると説明。その後店がこのスタイルに目を付け、客にお得感を抱かせるサービスに変化していったとしている。

 中国では日本式の居酒屋がちょっとしたブームになっている。日本で本式の居酒屋に入り、冷酒を試してみたいと思う人も多いことだろう。記事はさらにその飲み方について「こぼさないように唇を寄せて最初の一口を吸うか、枡ごと慎重に持ちあげて飲む。グラスの酒をある程度飲んだら、枡に入っている酒をグラスに移す。枡から直接飲んでもいいが、角ではなく辺の部分から飲むのが正しい」とレクチャーした。

 古代から近代にかけて使われていた単位の多くは、もともと中国から入ってきたもの。「升」は今の中国では「リットル」として使われている。枡を使った冷酒の「もっきり」は、中国の人にとっても、なんとなく親近感を覚える習慣かもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)