中国で盛んに称賛され、見習うべきと言われている日本の「匠の精神」。しかし実際には一向に変化の様子が見られないようだ。中国メディアの簡書は22日、中国ではなかなか実現できないこの「匠の精神」が、「日本では深く根を下ろしている」理由について分析する記事を掲載した。

 日本では、500年も続いている甘味専門店など老舗は多いが、「匠の精神」の見られる日本の職人にはどんな共通点があるのだろうか。記事は、突き詰めていくと「3つの特徴がある」と分析した。

 まずは、「確認の習慣」だ。記事は、日本人は席を離れる前にも「忘れ物、ごみ、使用したもの」の3つを確認してから席を離れることが習慣になっていると紹介。確認の習慣は「素養」として日本人にしみついており、そのおかげで仕事が効率的で、安全に作業することができ、秩序も保たれているとした。

 2つ目は「ばかになること」。映画「奇跡のリンゴ」で有名になった木村秋則氏は、世界で初めて無肥料・無農薬でリンゴ栽培を成功させた農家だが、10年間成果が見られなくても挑戦を続けてついに成功を収めた。それで記事は、1つのことだけを「ばかみたいに」やり抜くことも匠の精神の1つなのだとした。

 3つ目は「無類の勤勉さ」だ。ある自動車メーカーが専門職の面接に「利き手でない方の片手で90秒間以内に折り紙を折れ」という課題を出した結果、7000人中12人しか合格しなかったというエピソードを紹介。匠の技といっても、毎日の作業は地味で同じ作業の繰り返しであるため、勤勉な人でないと勤まらないと結論付けた。

 記事が指摘したこの3つは、的を射ていると言えよう。中国にも優秀な人材は少なくないが、自信過剰になりがちで派手な仕事を好むため、とかく確認を怠り、「ばかになる」ことも地味な作業を繰り返すことも敬遠されている。まずはそこから変わらなければ、中国に匠の精神が根付くことはないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:写真AC)