日本では中国に対して、「模倣」や「パクリ」が多い国という印象を持つ人は少なくないだろう。だが、中国メディアの今日頭条は22日、「日本は恥知らずの国だ!中国の技術をこんなにも多く盗んでいたとは」という見出しのもと、中国ではなく、日本が中国の技術を盗んでいると主張する記事を掲載した。

 記事がまず紹介しているのは、書道作品や水墨画作品などに使われる手漉き紙である「宣紙(画仙紙)の製造技術」だ。記事は、宣紙は1500年前、現在の安徽省宣州一帯で製造され始め、丈夫で耐久性に優れているため、上質な中国書画紙として知られていることを紹介している。そして、近代になって日本人がこの紙の技術を持ち帰って自分達で製造するようになったと主張しているが、この主張は間違っている。画仙紙が日本でも生産されるようになったのは事実だが、それは戦争が理由で画仙紙を中国から輸入できなくなったのが理由と考えられている。

 次に、非常にきれいな装飾が施された「七宝焼き」の製造技術も日本に盗まれたと主張した。七宝焼きは中国の明の景泰年間に大量に生産されたので、中国では「景泰藍」と呼ばれている。これも、1980年代初めに日本の代表団が中国を訪れた際に製造技術を持ち帰り、中国の伝統工芸に大きな損失を与えたと主張している。

 ちなみに日本には「七宝焼き」は奈良時代には伝わっていたと考えられており、記事の主張は的外れなうえに正確性を欠いていると言えよう。ほかにも記事は、日本は「スーパーコンピューターの技術」、「大型の溶接システム」などの技術を中国から盗んでいったと主張しているが、どの主張も正確ではない。

 確かに日本が中国から学んできた技術や文化は多いが、日本は決して中国の文化や技術を窃取したわけではなく、第三者の知的財産権を侵害しているわけではない。中国の場合は他国や他社が成功したものをそのままコピーし、第三者の知的財産権を侵害しているケースが多い。日本と中国の模倣の意味合いの違いが理解できないようでは、中国が模倣大国から脱却するのも難しいだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)