中国とインドが国境地帯でにらみ合いを始めて2カ月が経過した。中国のネット上ではインドに対するネガティブな言論も少なからず見られる。国どうしの摩擦がエスカレートすると必ず出てくるのが、相手国製品の不買運動に関する話だ。中国メディア・今日頭条は21日「どうしてインドでは中国の自動車の不買運動が起こらないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、インドの自動車市場が中国と日本に次いでアジアで大きい規模であると紹介したうえで、中国人がサイズの大きい車を好むのとは対照的に、小型車が売れ筋になっているとした。その理由について「インドの交通事情は立ち遅れており、自動車、ゾウ、露店などが道路上に入り乱れて不規則な状態だから、小回りが利く自動車が喜ばれるのだ」と解説している。

 また、インド市場の7月の自動車販売台数は29万6000台で前年同期比15%増、年間累計台数も同9%増の182万台となっており、「中国の販売台数との差は比べ物にならないほど大きいが、インド市場も安定的に拡大しており、さらなる潜在力を持っている」と評した。

 そのうえで、インド自動車市場における販売台数上位メーカーを紹介。スズキと現地企業との合弁会社マルチ・スズキ・インディアが50%強のシェアを獲得していることを紹介。2位は韓国・現代、3位はマヒンドラで、このほかタタやルノーといったメーカーも上位に入っているが、基本的にはスズキの天下であるとしている。

 さらに、7月に売れた車種トップ10ではアルトを筆頭に、スズキの車種が上位6位までを独占していると指摘。いずれも小型サイズの自動車で、6車種の販売台数を合計すると、全体の3分の1に達すると伝えた。その背景として、小型車に対する税制上の優遇など、政策的に小型車の購入を支援している事情があること、そしてインドの消費者の購買力がまだ低く、低価格で長持ちし、燃費がいい自動車がよく売れる傾向にあることを挙げた。

 記事はまた、ドライバーなどの雇用に影響するという理由からインドでは自動運転車の導入に消極的であるとも指摘している。そして「なぜインドは中国の自動車をボイコットしないのか。それは、ボイコットするものがないからだ」と結論付けている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)