8月15日の終戦記念日を迎え、中国のメディアやネット上では靖国神社に関する記事や言論が目立った。毎年この時期になると盛り上がる傾向が見られるが、その傾向は今後も続くことだろう。中国メディア・今日頭条は18日「靖国神社の中にある四字熟語が、日本台頭の理由を説明している」とする記事を掲載した。

 記事は「われわれの隣国である日本は、古代中国の影響を受け、仁義礼智信、忠孝、廉恥などを信条とする儒家文化を持つ。各時代の年号も中国の古典から引用されたものであるほか、あの悪名高き靖国神社の靖国という2文字も『春秋左氏伝』から取ったものなのだ」と紹介した。

 そして、靖国神社内には中国文化の要素が至るところに存在しているとし、敷地内にある展示館の遊就館についても、その名が荀子の書物から引用されたものであることを伝えた。さらに、同館内の日清戦争展示エリアには中国由来の「臥薪嘗胆」という中国由来の故事成語が書かれているとした。

 記事は日清戦争と「臥薪嘗胆」との関係性について紹介。日清戦争に勝利した日本は「腐敗して無能だった清国政府」から遼東半島を割譲されたが、自身の利益が損なわれるとしてロシアなどの列強が反発、賠償金と引き換えに清国に返還させられたこと、これ以後日本はロシアを最大の敵とみなすようになり、ロシアに恭しく接しながら自国の国力が高まるまで辛抱し、ついに日露戦争でロシアを下して遼寧半島の全権益を獲得するに至ったことを伝えた。そして「日本は10年を耐え忍んだことにより、帝国主義の仲間入りを果たしたのだ」としている。

 「臥薪嘗胆」は、覚えにくい字面とは裏腹に、日本では学校の日本史の授業で必ず出てくるほど有名な故事成語だ。中国のネットユーザーからは「ものすごい皮肉ではないか。この言葉の発祥は中国にあるのに、日本人によってその意味が余すところなく体現されるなんて」といったコメントが見られた。しかもそれを、中国人にとっては「恨めしき靖国神社」の敷地内で見つけたとなると、その心中はますます複雑かもしれない。(編集担当:今関忠馬)