長く続いた一人っ子政策の影響か、中国の子どもたちの多くは甘やかされて育ったと言われている。両親と双方の祖父母という6人の愛情を一身に受けて育った子はわがままに育ち、男の子は「小皇帝」、女の子は「小皇后」または「小公主」と揶揄される。

 子が望むものはすべてを与えるなど、親による過保護が一般化し、その結果として中国では自主性の欠ける子、自己中心的でわがままな子、思いやりのない子が増えてしまったと言われている。中国メディアの今日頭条は12日、子どもの自主性を尊重する日本の教育を称賛する記事を掲載し、中国と日本の子どもに対する教育の違いについて考察している。

 記事が紹介しているのは、日本の子どもが売店で清涼飲料のラムネを購入する際のエピソードだ。日本を訪れた中国人の手記として、「日本人の父親は子どもがラムネを購入する様子を見守っていた」と紹介。中国人にとってはこの光景が「好奇心をそそられる光景」だったという。なぜなら、中国であれば大人が子どもにラムネを買い与えるのが一般的で、子ども自らが購入するというのは少ないからだ。

 記事は、子どもの力でガラス玉を押してラムネを開栓するのは困難であるため、店員と父親が「手助け」している微笑ましい様子を伝えている。この光景について「父親と店員の間に暗黙の了解が成立していて、ラムネを開けて飲むための動作を子ども自身に体験させていた」とし、日本では子どものために大人が何でもしてあげるということはないとし、それゆえに「子どもの自立心が養われている」と紹介した。

 逆に中国では、「時に病的とも思えるほど、子どもは過保護に育てられていて、学校と保護者の関係もサービスを提供する側と消費者のような関係になっている」と指摘。子どもたちはいわば「無菌室の中で育てられたパンダのようで、子どもたちは体験や訓練、そして挫折といった成長に必要な機会がすべて奪われている」と論じた。

 記事は、日本の子どもが自分でラムネを買い、手助けがあると言えども自分の力でラムネを開けて飲もうとしていた光景から、「日本の教育理念を深く理解すると同時に、中国の子どもたちの状況が可哀想に思え、中国社会の将来の対する不安も感じてしまった」と伝えている。子どもを大事に育てることは大切だが、それは決して過保護にすべきだということではない。困難や挫折を含め、子どもは体験を通じて成長するものだ。貴重な体験を奪われてしまっている中国の子どもたちは確かに可哀想だと言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:写真AC)