世界を代表する日本の自動車メーカー・トヨタ自動車の本社がある愛知県豊田市は、同社の名前がそのまま市の名前になっていることで有名だ。一方で、同市の旧名称が挙母(ころも)だったことを知っている人は、現地の市民を除けば今や非常に少ないだろう。それは「トヨタ」、「豊田」という名前がこの地に完全に定着していることを示すと言える。

 中国メディア・今日頭条は15日、同社のお膝元で日本を代表する「自動車の街」である豊田市について紹介する記事を掲載した。記事は同市が愛知県の名古屋市から東に約30キロメートルほど行ったところにある人口約41万人の都市であると紹介。この地域はかつて重要な絹織物の産地であったが、1938年に同社が誕生して以降は自動車産業を核とする工業都市に生まれ変わったとした。

 そして、59年には挙母市から社名にちなんだ豊田市へと名称が変更になったことを説明。「日本には多くの工業都市に企業城下町がある。パナソニックの大阪・門真市、日立製作所の茨城・日立市など、1つの企業と栄枯盛衰を共にする都市のケースは日本では決して珍しいことではないのだが、企業名が付けられた都市となると豊田市ただ1つなのだ」と解説している。

 また、同社が持つ国内工場12カ所はすべて愛知県内にあり、しかもそのうち7工場が同市にあることに加え、同市内にはトヨタの名を冠した施設が随所に見られると紹介している。これらの施設は同社社員の福利厚生や衛生の充実を目的に作られたものであるとともに、一般市民向けにも開放されているとした。中でも同市を訪れた際にはトヨタ会館には必ず足を運ぶべきとし、「世界のトヨタ」が安全や環境保護、クルマづくりに費やしてきた努力の成果を体感することができると紹介した。
 
 さらに、同市が単に企業城下町であるだけでなく、自然の魅力あふれる観光スポットであることについても言及。寒暖差が大きいことから季節ごとに多彩な表情を見せ、市内を流れる矢作川付近にある豊田市民芸館では春はサクラ、夏はアユ、秋はモミジの美しい景色を堪能することができると伝えている。

 同社の発展とともに名古屋市に次ぐ県内第2の都市へと成長した同市。同社は現地に新たな地名とともに、文字通りの「豊か」さをもたらした。中国人観光客の間で個人旅行のニーズが高まるなか、「聖地参り」を目的として日本にやってくるトヨタファン、日本車ファンも増えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:写真AC)