中国高速鉄道と新幹線は乗客の立場で見ると様々な違いが存在する。新幹線の乗車券はいつでも購入できるうえ、乗る予定だった車両に乗り遅れても、後続の車両に乗車することができる。
 
 一方、中国高速鉄道の乗車券は実名制であるため、購入手続きが面倒であり、乗り遅れてしまった場合は変更手続きを取らないと後続の車両に乗ることができない。また、中国高速鉄道は駅構内に入る時点で荷物検査が行われるため、乗車まで面倒だ。
 
 中国メディアの唯美系はこのほど、新幹線は中国高速鉄道と違って荷物検査が行われていないと伝え、その理由を考察する記事を掲載した。
 
 記事は、2015年に新幹線の乗客が走行中の車内で放火するという火災事件が起きたことを紹介する一方、この事件は「1964年の新幹線開業以来、初の火災事件だった」と指摘。この事件を受け、日本では厳格な手荷物検査を行うよう要求が高まったとしながらも、初の火災事件であったことや乗客の利便性、さらにはコストなどの観点から手荷物検査は今も行われていないと紹介した。
 
 続けて、15年の火災事件以降、日本では今まで一度も火災事件はもちろん、殺人などの凶悪事件は新幹線の車内で起きていないと伝えた。さらに「なぜ手荷物検査を行わずとも新幹線では事件が起きないのか」と疑問を投げかけつつ、これは「日本の良好な社会秩序と治安によるものとしか言いようがない」と論じた。
 
 また記事は、新幹線を含めた日本の鉄道インフラは安全性はもちろんだが、同時に乗客の利便性も考慮しているとし、それは鉄道の接続や運行ダイヤの緻密さを見ればわかると指摘。確かに火災事件は起きたが、それは開業以来初の火災事件であり、突発性の事件であるとし、「50年以上にわたって火災事件が起きなかったという事実こそ、新幹線の車内における事件発生率の低さを物語っている」と指摘、だからこそ日本では中国高速鉄道と違って荷物検査が行われていないのだと伝えた。(編集担当:村山健二) (イメージ写真提供:(C)ymgerman/123RF)