中国では毎年およそ20万人の子どもが行方不明になっているとされる。跡継ぎになる男児が望まれる傾向が強いため、児童誘拐や人身売買などの犯罪が後を絶たない。中国メディアの網易はこのほど、日本と中国の誘拐発生率を比較し、「なぜ日本は児童の誘拐が少ないのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。
 
 記事は、日本で児童誘拐が少ない理由の1つとして、まず「子どもたちが幼稚園児のころから、誘拐犯罪に備えた教育を行っている」とし、教師や保護者が子どもたちに「知らない人に近づかない、誘われても逃げる」ことを基本原則として教えると紹介した。また小学校のテストで「もし知らないおじさんが飴をくれると言って来たら何と答えるか」という問題もあるとし、日本は社会全体で子どもたちが犯罪に巻き込まれないための取り組みを行っているとした。
 
 中国はこうした教育は各家庭に委ねられているところが多く、また子どもの数も多いために警備員が登下校を見守るだけでは追い付かないほど学校の周辺は子どもであふれかえっている。こうした混雑ゆえに誘拐犯も子どもを狙いやすくなる一面があるのかもしれない。ゆえに中国では子どもの送り迎えは安全面で欠かせない保護者の務めとなっている。
 
 法律の面から比較してみると、中国の方が児童の誘拐や人身売買に対しての条文が多くあり、児童の誘拐に対する最も重い刑罰は「死刑」と厳しい処罰が下されるようになっている。しかし、誘拐された子どもが養子先に引き取られる過程での大きな相違として、日本では赤の他人である未成年者を養子にするには家庭裁判所の許可が必要であり、人身売買を通じて子どもを養子とした側も罪を問われる場合がある。
 
 しかし中国では養子として引き取った側は刑事責任を問われないとされるため、どうしても後継ぎが必要な農家の家庭などは、高額の代価を支払っても子どもが欲しいという実情も存在している。中国から見ると、子どもたちが同級生と遊びながら通学できる日本はとても安全な社会と映るようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)