わびさびの文化のある日本だが、日本人は外国人にはなかなか理解できない美的センスを持っているのかもしれない。中国メディアの今日頭条は24日、数年前から日本で人気となっている「苔(こけ)」の美しさと観葉植物としての価値について紹介する記事を掲載した。
 
 中国でも近年、多肉植物など観葉植物の人気が高まっている。しかし「苔」の魅力は伝わっていないようだ。記事は「長年見過ごされてきた」苔について、日本人に深く愛され、「美しい植物」の1つとされていると紹介した。
 
 日本での苔人気はどれほどなのだろうか。記事は、「日本には苔を観察する苔ツアーなるものまである」と紹介。参加者は普段見過ごしがちな苔をグループになってゆっくりと数時間歩きながら観察するという。「彼らにとってこれはリフレッシュになるようだ」と幾分不思議そうに紹介した。また、「苔ガール」という苔好きの女性を指す言葉までできたほどだとした。苔が苔ガールの心を奪っているのはなぜだろうか。記事は、彼女たちに言わせると苔は非常に可愛らしく心を癒してくれるらしい、と伝えた。
 
 美しいばかりでなく、環境に順応しやすく軽くて丈夫で手間がかからないなどの利点がある苔。古い石や樹木、建築物などに生えた苔は、その石や樹木が刻んできた長い時を表現しているようで、より魅力的なものに見せてくれる。日本で苔がブレイクしているのも当然といえそうだが、中国ではなかなか浸透していないようだ。記事によると、ある中国の学者が日本の庭園を拝観した際、苔による緑化に着目、中国に帰って「苔を庭園の緑化に応用する」よう提言したそうだが、今のところ採用されていないと残念そうに伝えた。
 
 グローバル社会になり、日本で流行しているものは時をおかず、すぐに中国でも話題になるものだが、苔には多肉植物のようなわかりやすい魅力はないようだ。中国人にとって、苔はただの利用価値のある植物であり、日本人のようにわび・さびの心にぴったり寄り添ってくれる植物とは見ていないのだろう。中国で苔ガールが見られる日が果たしてやってくるのか、微妙なところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)