中国では子どもの教育に対し、「スタートラインで負けさせるわけにはいかない」という言葉をよく見聞きする。幼少の頃からいかに質の高い教育を提供できるかを表現した言葉であり、中国の都市部の親たちは子どもたちに対して様々な習い事をさせる。
 
 そのため、中国の子どもたちは幼少の頃から詰め込み教育を受けることになるが、中国メディアの今日頭条はこのほど、「スタートラインで負けなかったとしても、ゴールで勝てるわけではない」と伝え、日本を旅行で訪れた中国人が目にした「日本の子どもたちの姿」を紹介する記事を掲載した。
 
 記事は、中国では「スタートラインで負けさせるわけにはいかない」という言葉の流行を受け、多くの親が子どもたちに猛勉強をさせていることを紹介する一方、「これは教育概念の悪循環」だと指摘し、闇雲に勉強させることが「人生のゴールで勝てる」ことにつながるわけではないと指摘。これはノーベル賞受賞者を毎年のように輩出している日本を見れば一目瞭然であると論じた。
 
 続けて、日本の子どもたちは幼稚園から小学校低学年にかけて学ぶのは知識よりも、「知らない人についていかない」、「寄り道をせずに帰宅する」といったものから、「心身の健康作り」、「友達と仲良く遊ぶこと」などの「社会性」であると指摘。実際に日本を訪れた際、子どもたちが自分の足で登下校している姿や、授業の一環としてお寺を参観している様子、公園で遊んでいる姿を見たと紹介した。
 
 さらに、中国の公園といえば「高齢者の天国」であり、子どもたちが元気に遊ぶ姿はほとんど見られないと紹介。また、日本を案内してくれたというガイドから聞いた話として、日本では「子どもたちが自然に触れ、社会と交わることを重視している」と紹介し、幼稚園児が地元の消防署や警察署を訪れるとしたほか、修学旅行などで国会議事堂を訪れることもできると伝えた。
 
 また記事は、日本は決して詰め込み教育でないにもかかわらず、科学技術分野で大きな成果をあげ、ノーベル賞受賞者を多数輩出しているのは「中国のような詰め込み教育が必ずしも良いわけではないことを示している」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)