2016年のノーベル医学・生理学賞を東京工業大の大隅良典栄誉教授が受賞し、日本人のノーベル賞受賞者は計25人となった。特に2000年以降は日本人の受賞が相次いでおり、中国や韓国では毎年羨望の声があがる。

 中国のノーベル賞受賞者は生理学・医学賞の屠ヨウヨウ氏、文学賞の莫言氏、そして平和賞の劉暁波氏の3人であり、中国人が自然科学分野でノーベル賞を受賞したのは屠ヨウヨウ氏だけだ。中国は人口も多く、近年は各分野で技術力の向上も著しいが、なぜノーベル賞の受賞者がこれほど少なく、逆に日本はこれだけ多いのだろうか。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本と中国のノーベル賞受賞者数に大きな違いがあることについて疑問を投げかけ、「一体中国と日本の違いは何なのか」を考察する記事を掲載し、中国人ネットユーザーたちがコメントを寄せている。

 コメントを見てみると、中国と日本では教育の内容よりも幼少時の教育の環境や考え方に大きな違いがあり、この違いがノーベル賞受賞者数の違いとして現れているとの見方が多く見られた。

 たとえば、中国では子どもたちの登下校は親や祖父母が送り迎えをするのが一般的で、子どもの荷物も保護者が持つというケースが少なからず存在するが、日本では「上級生が下級生の面倒を見ながら、子どもたちは自らの足で登下校する」と指摘する意見があった。さらに、日本の初等教育や中等教育は詰め込み教育ではなく、知識のみならず、周囲と協力しながら社会性を養い、自国の科学や社会について正しい知識を教えるという環境が大人になってからの周囲と協力しながらの研究に役立つのではないかという声があった。

 中国人ネットユーザーたちの指摘もノーベル賞の数の違いを生み出す要因かもしれないが、そのほかの要因としては、中国人はしばしば短期的な功利を求めすぎるという点も挙げられるだろう。ノーベル賞に限らず、重大な成果を挙げるためには基礎研究やたゆまぬ努力が重要だ。基礎研究はお金になりにくいという一面があるものの、中国人は往々にしてすぐに儲かるビジネスを好む傾向にあると言われる。それでも中国人がお金になりにくい基礎研究に打ち込むことができれば、いずれノーベル賞を数多く取れる時代が来るのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)