中国では今、シェアリングエコノミーが急発展をみせている。その象徴的な動きが、北京をはじめとする都市部で広がる公共自転車のシェアリングだ。「やり始め」には爆発的な勢いを見せる一方で長続きさせることを苦手とする傾向のある中国では、このサービスが根付くかどうかは、なおも様子見の段階と言えるかもしれない。

 中国メディア・今日頭条は7日、自転車のシェアリングについて「日本人が冷ややかに評価している」とする記事を掲載した。記事は、中国の各大都市で話題となっている自転車シェアリングに日本メディアも注目し、「朝の通勤ラッシュには、色鮮やかな自転車の隊列が川の如く流れていく」、「スマートフォンを使用したシェアリングサービスは簡単便利でしかも廉価、好きなステーションに乗り捨てることができるうえ、盗難を心配する必要もない」などと伝えていることを紹介した。

 その一方で「急発展がもたらす弊害について日本人が冷静な目で見ている」とし、日本メディアが北京市内の地下鉄出口付近にある歩道では自転車が溢れて通行の妨げになっている、修理業者が1日に500台修理しても追いつかないと愚痴をこぼしている、自分で勝手にカギを取り付けて私物化してしまうなどといった問題を指摘していることを伝えた。さらに、一部の日本メディアからは「発展があまりに急すぎる自転車シェアリングは、悲惨な運命をたどるかもしれない」という疑問の声まで出たとしている。

 記事は「中国人が自転車シェアリングの便利さに注目するのに対して、日本人はそれがもたらす影響について着目しているようだ」と説明した。

 記事を読んだ一部のネットユーザーからは「自転車の番号と2次元バーコートを塗りつぶしていた」、「深センでは1キロメートル以内に、人為的に壊された自転車が8台くらいあった」、「乗り終わった自転車をそのまま路上に放置して去る人を見つけた」など、実際の目撃談が披露された。また、多くのユーザーが「このサービスは、中国人のモラルが試されていると思う」といった見方をしている。

 一気にやり始めて問題が出てきたらその都度改善していく、というのが中国式のやり方。これから自転車の放置や私物化、破壊といった問題への対策を講じることになるのだろうが、うまく対処することができるだろうか。失敗すれば、各地に夥しい数の「自転車の墓場」が出現することになる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)SUNG KUK KIM/123RF)