エコカーは環境への負担軽減を目指して開発が進む新たな自動車の分野であるが、作るだけ作って放置しておくようなことがあれば全くエコの意味がない。中国メディア・今日頭条は22日、湖北省武漢市に約200台の電動自動車が2年あまりにわたって放置されている電動自動車の「墓場」があると報じた。

 記事は、同市にある高架橋の下に、ボディが埃だらけですすけた電動自動車約200台が並んだままの状態で放置されていることを、現場の写真とともに紹介。ほとんどの車にナンバーが付いておらず、タイヤが装着されていないものもあることが写真から見て取れる。放置された電動自動車の価値は3000万元(約4億8700万円)あまりにのぼるとみられるが、近隣住民によると2年あまりこれらの自動車が動くのを見ていないという。

 中国では昨年あたりから車両のシェアリングが普及し始めており、記事によれば大都市でのシェアサイクルが盛んになるとともに、電動自動車を用いたカーシェアリングも進んでいるとのこと。しかし、カーシェアリングで実際に利益を出すのは難しく、自動車の購入や駐車代、電気代、保険代、メンテナンス代などのコストがかさんで赤字になるケースが多いようだ。武漢に放置された電動自動車も、カーシェアリング目的で大量購入されたものの財務的に運営のメドが立たずに「お蔵入り」状態になっているのかもしれない。

 記事はまた、中国政府が2009年よりエコカーに対する補助政策を打ち出したことで中国国内のエコカー生産が爆発的に増加した一方、補助金目当ての電動自動車生産が後を絶たない状態になっていると説明。中国政府・財政部系のメディアによると、15年のエコカー生産台数38万台に対して中国大陸には169のエコカー製造企業があり、1社あたりの平均生産台数が2000台程度にとどまっていると紹介した。特に電動自動車は補助の割合が大きいため、生産能力に関係なく企業が続々と参入する事態になったと伝えている。

 紹介されたような「電動自動車の墓場」は、武漢だけでなく中国国内の様々な場所に存在する可能性がありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)