中国のネット上でしばしば「国土が狭い島国」と表現される日本だが、北の北海道と南の沖縄では生活様式や文化、嗜好が大きく異なる。日本でさえそうなのだから、広大な国土を持つ中国各地における差は、われわれの想像を超えるほどのレベルなのだ。それは、自動車のニーズにも表れている。

 中国メディア・今日頭条は17日、「南方は日系を愛し、北方はドイツ系を愛する どうしてこのような差が生まれたのか」とする記事を掲載した。記事は「ドイツ車と言うと、北方の人は深い印象を覚えていることだろう。北京ではフォルクスワーゲンやアウディがたくさん走っている。一方、南方の人はフォルクスワーゲンにはなびかず、日系こそ彼らの最愛のブランドなのだ」と紹介したうえで、この差について歴史や文化の側面から分析を行っている。

 まず、歴史的な点からの分析を紹介。フォルクスワーゲン、アウディ、メルセデス・ベンツ、BMWといったドイツ系ブランドは早い時期に中国北方で合弁企業を立ち上げたのに対し、南方では改革開放初期より正規輸入や密輸などによって日本車に接触する機会が多く、その後広州にホンダやトヨタの合弁企業が設立されるなどしたため、日系ブランドが人びとの心に深く浸透していると説明した。

 続いて、南方と北方の性格的な違いについて挙げた。北方人は豪快であり、メカ感が強く、動力やコントロール性能に優れ、外観デザインも剛直であるドイツ車がマッチしていると紹介。一方で細やかな性格の南方人は快適さや内装の質感、経済性を求めるため、日系車が適している解説した。また、政治の中心地である北方地域はドイツ車が公務車として使われていたこともあり、ドイツブランドに対するアイデンティティを持つ一方、改革開放の最前線だった南方はその影響が少なく、安くて質の高い日系車が愛されるようになったとのことである。

 記事は最後に「国内の自動車市場が成熟するにつれて、自動車選びは、かつてのように単一的ではなくなっている」と結論付けた。社会の成熟に伴う価値観の多様化により、中国国内における自動車のニーズを探るにはより細かい分析が必要になりそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)