中国の都市部では近年、自動車が増えすぎたことなどを背景に深刻な交通渋滞が発生するようになった。バスやタクシーでは目的地に到着する時間が読めなくても、地下鉄などの交通インフラも整備されているため、比較的快適に移動することができるようになっている。

 つまり、中国人にとっても地下鉄は身近な存在だと言えるが、同じ地下鉄でも日本と中国ではまったく違うことが多々あるようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本の地下鉄を紹介する記事を多くの写真とともに掲載した。記事は、地下鉄はその都市や国の文化を計り知ることができる存在であるとしているが、日本と中国の地下鉄は一体、どのような点が違うのだろうか。

 同じ地下鉄である以上、日本と中国で「ハード面」における大きな違いは特になく、分かりやすい違いはサービスの質や車内の環境、乗客の態度など、いわば「ソフト面」だと言える。記事は、日本の地下鉄は通勤ラッシュの写真を掲載、駅員が乗客を車内に押し込むほどに混雑することを紹介する一方、「人は多いが混乱は見られない」とし、「電車に乗れなかった人は整然と次の列車を待つ列に並んでいる」と驚きを示した。さらに夕方以降ともなると疲れた乗客が車内で「不安の色もなく寝ている」様子を紹介、日本の地下鉄ではスリや置き引きに中国ほど警戒する必要がないことを紹介した。

 さらに、地下鉄で通学する小学生の写真とともに、「日本の小学生は、自分で地下鉄に乗って登下校する」と紹介。日本の都市部ではあたりまえの光景かもしれないが、中国では子どもが事故や犯罪に巻き込まれないよう親や祖父母が送り迎えをすることが一般的だ。これに対し、中国のネットユーザーからは「日本には子どもの誘拐はないのか?」といった声とともに、「多くの中国人は日本人を嫌っているし、侮っているようだが、中国人では日本人の民度には追いつけない」といった声が寄せられていた。

 中国人から見た日本の地下鉄の光景は、自国とあまりに違っていて不思議に感じる点もあるようだ。記事は指摘していないが、中国の地下鉄や電車の車内は非常に賑やかだ。携帯電話で音楽を聴くにあたり、イヤフォンを使用せずにスピーカー出力で音楽を聴く人、周りの人の目を気にせずに携帯電話で大声で話をする人、物乞いをする人、車両内で痰を吐く人もいる。

 さらに2016年5月30日付の海峡網の報道によれば、広東省広州市の地下鉄4号線の車内でつり革部分に洗濯物を干し、床に座卓を置いて、食事を始める乗客もいたようだ。この乗客はくつろいだ様子で車内で酒と食事を楽しんでいたようだが、さすがに地下鉄職員にたしなめられたという。こうした光景が見られる中国において、日本の地下鉄は「ソフト面」が違いすぎると感じるのもごく当たり前と言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)