中国に行くと、過積載のトラックを当たり前のように見かける。郊外に行くほど過積載ぶりはエスカレートし、曲芸のような乗せっぷりや、重すぎてタイヤが半分潰れているものを目撃することもある。さらに、路肩にひっくり返っているトラックにお目にかかることもあるが、これだけ積んでいれば無理もないといった感じだ。

 中国メディア・今日頭条は9日、「どうして外国のトラック運転手は過積載しないのか」とする記事を掲載した。記事は、荷主と警察の間に挟まれながら過積載を余儀なくされて疲弊する中国のトラック運転手に対し、米国や韓国、ドイツ、そして、日本では全くと言っていいほど過積載が見られないことを紹介したうえで、その理由について説明している。

 まず米国については、過積載をすれば罰金処分を受けるほかにブラックリストに記載され、信用も失うことで業務に支障をきたすことになると紹介。韓国では過積載のトラック運転手あるいは過積載の運転を強要した者に対して1年以下の懲役と罰金が科されることになるほか、ひとたび過積載が見つかると直接裁判所に引き渡されて法的処罰が下されるとした。

 ドイツについては1万1000キロメートルの高速道路上に700カ所余り過積載検査所が設置されており、1度目の違反では警告、2回目では3カ月の営業停止、そして、1年以内に3回以上違反をすると運転免許が取り消されるとともに生涯ドライバーの仕事ができなくなると紹介している。

 そして日本については、高速道路の料金所に電子秤を設置する、大型トラックに貨物の自動重量測定器を設置するといった先進技術が採用されているほか、1つの違反に対して荷主、輸送会社、運転手の全てを罰する方式が採用されているため、過積載のリスクを冒す業者や運転手がほとんどいないことを説明した。

 記事は「外国には整った政策や制度があり、外国のトラック運転手の幸福感は明らかにわが国より高い。市場経済の整備が進み、過積載対策が強化されるにつれ、わが国の運転手の幸福感も高まることを信じたい」と結んでいる。

 日本をはじめとする国々からすればそもそも「どうしてそんなバカバカしい質問が出てくるのか」と思うかもしれない。しかし、中国には、まだまだ「当たり前であるべきこと」が当たり前でないことが数多く存在するのだ。曲芸のような過積載トラックをなくすには、厳しい監視とペナルティの徹底が必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)