中国高速鉄道の一部路線における運賃値上げに不満を示す中国ネットユーザーは少なくない。ネット上の声を見てみると、「値上げせずに故郷に帰るための手段を残しておいて欲しい」、「学生には値上げなど負担できない」などの意見が多く見られる。

 しかし、中国メディアの東方頭条は4月28日付で、中国高速鉄道の運賃値上げは「止むを得ない理由」があると説明する記事を掲載した。

 記事は、中国高速鉄道の運賃は路線区間によっては同区間の航空券よりも高くなることがあると紹介したが、それでも高速鉄道を利用する際には飛行機利用の場合のように1時間前に空港に到着する必要や荷物を預ける必要がなく、また遅延の心配もないとして高速鉄道を利用することの手軽さを強調した。

 また、中国高速鉄道の駅弁は15元(約244円)、30元(約488円)、40元(約650円)、60元(約976円)という価格設定だが、これに対して「暴利をむさぼる」価格設定だという声があると紹介。しかし、こうした駅弁は12の工程と最低10時間という時間を経て製造されるうえに、食品検査のための機械にも大きな投資コストがかかっていると説明。従って決して暴利ではないと論じた。

 さらに京滬(けいこ)高速鉄道などの少数の路線を除いて、中国高速鉄道はほとんどの路線で赤字だと説明。また高速鉄道の車両設備も製造コストが非常に高いと指摘し、日本の新幹線でさえ黒字化は容易でないのなら、建設後10数年の中国高速鉄道に赤字が出ないほうがおかしいと説明、運賃値上げは止むを得ない理由という見方を示している。

 中国は国内の高速鉄道路線をさらに拡充する計画でいるが、こうした計画を遂行してゆけば中国鉄路総公司の負債はさらに巨大なものになるだろう。運賃値上げは止むを得ないことだとしても、莫大な負債額を前にしては焼け石に水の感がある。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)