近年急速に力をつけている中国の自動車メーカーにとって、さらなる発展に向けた大きな壁の1つになっているのがエンジンだ。これまで高いシェアと人気を誇ってきた日本製エンジンに追いつき追い越すべく、研究開発が進んでいる。しかし、日本はエンジン開発の歩みを止めている訳ではない。

 中国メディア・今日頭条は29日、「なんということだ! 日本のエンジンが世界を震撼させた」とする記事を掲載した。記事が「世界を震撼させた」と評したのは、昨年日産が発表したVC-T新型エンジンだ。

 記事はVC-Tエンジンについて「圧縮比を8:1から14:1まで無段階で切り替えることができる可変圧縮比エンジンであり、その出現は業界を騒然とさせた。これまであらゆるエンジンが動力と燃費の両立を実現できなかったのに、日産はこれを覆すエンジン技術を作り出したのだ」と説明している。

 そのうえで同エンジンの仕組みを紹介。肝となる部分はクランクシャフト部分で、この構造に改良を加えることで本来固定されていたピストンの上死点を一定の範囲内で移動させることに成功、異なる状況で違う圧縮比を選択できるようになったと解説した。そして、通常の低負荷走行時には圧縮比を高めることでエンジンの効率を上げて燃費を稼ぎ、高負荷走行時には圧縮比を低くして強いパワーを発揮できるようになっていることを伝えた。

 記事は「可変圧縮比エンジンは、内燃機関の100年あまりの歴史を変えるものだ」と称える一方、「国産もがんばれ」とエールを送っている。記事を読んだ中国のネットユーザーからも「小さな改良が大きな進歩や発明につながるのだ」、「日本人の研究精神や実に即した姿勢は学ぶべき」との称賛が寄せられた。

 ガソリンに代わる新たなエネルギーカーの開発に注目が集まる中で、日本のメーカーはより高効率で環境に優しいエンジンの開発も進めている。エンジンだってまだまだ進化していくのだ。その「原動力」の1つになっているのは、日本が持つ長い自動車開発の歴史の中で育っていった、技術者たちのエンジンへの愛着と情熱なのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)