消費社会が成熟し、世の中がモノで満たされるようになると、人びとは文化や芸術により関心を寄せるようになる。それに伴い「村おこし」の手段も広がるのだ。中国メディア・今日頭条はこのほど、「日本人はアートフェスティバルによって、衰退していく日本の農村を救った」とする記事を掲載した。

 記事が紹介したのは、新潟県の妻有地域だ。記事は、十日町市、津南町からなる同地域には200あまりの村落が存在、日本においてもっとも交通面で閉ざされた場所の1つとして長きにわたり伝統的な農耕生産方式が守られてきたとした。一方、人口の高齢化などによって地域の活力が年々失われつつあったことを伝えた。

 そのうえで、同地域では2000年より「大地の芸術祭」(越後妻有アートトリエンナーレ)開催、大型バスに参観者を乗せて観光ツアーのように地域内に点在するアート作品を巡る方式を採用して人気を集め、約50万人の入場者を記録し、数十億円という経済効果を生んだと紹介している。

 広大な土地で繰り広げられる同芸術祭について記事は「多くの作品が非常に巧みに農村や自然の中に融け込んでいる。美術館や画廊とは異なり、ここでは作品が現地の人びとや風景と緊密につながっているのだ。創作には農民たちも手伝いに訪れており、その瞬間、作品は芸術家だけでのものではなく、農民たちの作品にもなるのだ」と評した。

 記事を見た中国のネットユーザーからは「われわれも参考にすべき」、「貴州省あたりで参考にできるのではないか」といった感想が見られた。ちょうどモノを求める時代から、生活の質を求める時代への過渡期を迎えつつある中国において、今後このような取り組みが地域活性化の大きな参考になる可能性を秘めていると言えそうだ。

 同芸術祭は「トリエンナーレ」の名称がついているように、3年おきの開催だ。7回目となる次回は2018年の夏に開かれる予定。アートに興味を持った中国人観光客も多く訪れることだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)