急ピッチで建設が進められている中国の高速鉄道。中国高速鉄道の営業距離は2016年末までに2万2000キロを超え、すでに欧州の高速鉄道と新幹線の営業距離の合計を超えているが、中国にとって高速鉄道は単なる旅客輸送の目的にとどまらないようだ。中国メディアの今日頭条は24日、中国高速鉄道の軍事利用に関して考察する記事を掲載した。

 記事は、中国における高速鉄道の役割について、国民の交通の便としてだけでなく、有事の際に備えるうえでも役立つと主張。戦争が起きれば、高速鉄道は前線に大量の食糧や武器を運ぶのに利用できるからだという。荷物の積み下ろしの利便性など、高速鉄道の輸送能力は空輸に勝るとし、大量の物資を長距離輸送する後方支援的な役割を担えると指摘。試算によれば「たった50両」で陸軍13連隊の共同作戦をサポートできると主張し、その効率の高さを強調した。

 しかし、高速鉄道は本来、旅客を輸送する交通インフラであるため、戦車や重火器の輸送はできないという弱点もあると指摘、高速鉄道の軍事利用には限界もあることを認めた。そのため、中国は軍事面で優位性を保つために、これらの欠点を改善するべきだと主張し、そうすることで、中国高速鉄道は戦争においても能力を最大限発揮できるだろうと結んだ。

 確かに、有事の際に高速で人や物資を輸送するのに高速鉄道は有効な手段だ。しかし、その大部分が高架橋の上を走行する高速鉄道は、高架橋を破壊されたら輸送ができなくなってしまうというのは大きな弱点でもある。いずれにしても、軍事目的で使う機会がないことを願いたいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Yang Yu/123RF.COM)