モバイル機器の普及によって、現代の人びとの生活はますます便利になっているが、その背後ではレアメタルやレアアースといった希少金属の供給が需要に追い付かなくなる可能性も指摘されており、資源枯渇リスクが懸念されている。

 日本はレアアースの消費大国だが、そのほぼ全てを輸入に頼っている。レアアースが将来的にさらに希少な資源となる可能性が高いなか、レアアースの生産大国である中国では日本という「因縁の相手」に貴重な資源を安価で輸出し続けることに警鐘を鳴らす声も多く存在する。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国のレアアースの埋蔵量は地球上の約33%に過ぎないにもかかわらず、世界の需要量のうち約90%を供給していると伝え、「過度な採掘が環境破壊につながっている」と主張。「中国はレアアースの輸出を禁止し、資源を後生に残すべきだ」と主張する記事を掲載した。

 レアアースはモバイル機器や電気自動車、ハイブリッドカー、LEDなど、われわれの身近な製品に使用されているが、記事は、レアアースはこれからの中国の発展においてますます重要な戦略資源になっていくと考えられていると伝える一方、「その貴重な宝を中国は取るに足らない価格で叩き売りしている」と主張。過度な乱掘によって埋蔵量は激減しているのが現状だと指摘した。

 貴重な資源の急激な減少を目の当たりにした中国は「企業に対して生産量と輸出量の制限を訴え、輸出量の制限も行なっている」とする一方、違法に採掘されたレアアースが密輸によって中国国外に流出し続けていると指摘。この原因は「日本が自国で生産できない資源を蓄え、消費しているせいだ」と主張し、日本の行動は常軌を逸していると日本を批判した。

 記事は、中国におけるレアアース資源の埋蔵量減少の原因を日本のせいだと主張し、「日本は中国の貴重な資源を奪って自然を破壊したうえに、レアアースを使って作った製品を再び中国に売りつけている」という見方を示しているが、これは責任転嫁も甚だしいというものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)