中国の自動車業界の急成長により、技術的に日本などの先進国に間もなく追いつくという声が出ている。一方で「まだ50年は遅れている」という意見もある。中国メディア・今日頭条は21日、「中国の国産車は本当に日本車より50年遅れているのか」とする記事を掲載した。

 記事は「差があるかと言えば、間違いなくある」としたうえで、消費者の目に見える部分の差はあまり大きくない一方、目に見えない部分に大きな差が存在すると説明。自動車自体の差、部品供給メーカーの差、そして、企業管理の差の3点を挙げて解説している。

 まず、自動車自体の差についてだ。エンジンは技術や設備、技術者のレベルといった様々な要素により、自動車全体のデザインと国産エンジンとの発展の足並みが揃っていない状況であると説明。変速機では中国メーカーでの主力はなおもMTであるうえ、変速のフィーリングが今一つであるほか、自動変速機では技術の蓄積が不足しているために先進技術を追い求めるも質が伴わないことを伝えた。また、サスペンションやボディの構造設計、材料においても日本メーカーとは大きな差があると論じた。

 続いての部品供給メーカーについては、日本企業が世界で圧倒的なシェアを持っているという時点でその差が明白、というスタンスだ。そして、企業管理に関しては、かつての国有企業が管理が雑、コネ重視で利益の有無が幹部の出世に影響しないという体質が蔓延していたことで技術の蓄積や品質の向上がないがしろとなっていたことを指摘。現在の企業は体制改革に努めているが、日本企業との差はやはり明らかであると伝えている。

 良い自動車を作るには技術が必要なのは当然だが、技術は然るべき環境がなければ育たない。中国の自動車生産が「50年遅れている」と言われる根本には、良い自動車を生産する技術を育む企業、社会の環境が整っていなかったことがあるのだ。その環境を整えなければ、いくら先進技術を追い求めても消費者に信頼される自動車を作ることはできない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)LU QIURONG/123RF)