中国のネット上では、日々日本の軍国主義復活や右傾化を警戒せよ、日本政府に戦争責任の謝罪と賠償をさせよとの言論を毎日のように見かける。中には「開戦しろ」といったような過激なものもあるが、その一方で冷静に物事を考える人もいるようである。

 中国メディア・今日頭条は17日、「どうしてみんな日本を排斥するのか。そして日本を敵として恨むのか」とする文章を掲載した。文章は「歴史上、われわれは数多く攻撃を受けてきたが、われわれも数多く攻撃してきた。それなのにどうしてわれわれは日本にばかりこれほど厳しいのか」と疑問を提起している。

 また、「日本政府は今まで第2次世界大戦中の罪について誠意ある謝罪をしていないという事実も否定されるものではない。特に中国や朝鮮の人民から強く非難されるのも頷ける。しかし、歴史を心に刻むというのは、代々の中国人が日本を恨み、排斥していくことなのか。永遠に小日本の顔を記憶し、常に軍国主義の復活を防ぐことなのか」とした。

 そのうえで、広島大学の教授の話を思い出したとして「社会の格差や矛盾が深刻な状況となり、国民の不満が政権に向かうことを避けるには、外に『敵』をつくり、緊張感を演出することが効果的である。国民にそれを攻撃させることで政権はさらに安泰となる」という話を紹介。

 そして、「日本にいささかのわだかまりを感じるのは理解できる。しかし、何につけても『東京を血で洗う』などと言ったり、何も考えずに日本を恨んだり、排斥したり、死んでも日本に行かないということを言ってみたりするのは、本当にわれわれ自身にとって利益のあることなのだろうか」と論じている。

 文章を読んだ中国のネットユーザーからは「日本を恨むのは間違いとでも言うのか」、「作者は日本のスパイか」といった批判的なコメントが見られた一方で「これこそ真の文章だ」、「政治が世論をリードするのだ」、「嫉妬からくるのだ」など、文章の主張を理解するユーザーも少なからずいた。中国にも、冷静に物事を見ている人が思いの外たくさんいるのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Rod L‘Huillier/123RF)