日本の受注が確実視されていたインドネシアの高速鉄道計画において、土壇場で中国に受注をさらわれたことは記憶に新しいことだろう。新興国を中心に世界各国で高速鉄道プロジェクトが持ち上がるなか、日本と中国は高速鉄道の輸出で激しい競争を繰り広げている。中国メディアの今日頭条は8日、中国高速鉄道と新幹線の受注合戦を論じる記事を掲載した。

 まず記事は、今後は世界における高速鉄道の需要は高まり、国や企業にとってまたとない大きな商機となると指摘し、必然的に日本や中国など高速鉄道を事業として手がける国にとっても大きなビジネスチャンスであると論じた。

 さらに、中国高速鉄道は「車両の保有台数は世界最多となる1300両に達し、高速鉄道の累計運行距離は16億キロメートルに達するなど経験が豊富だ」と主張。また、中国国内のさまざまな地形や気象条件のもと、総延長距離は1万6000キロメートルで、世界で運行されている高速鉄道の半分以上を中国が占めていると紹介し、こうした累計運行距離や総延長距離を背景とした運行経験は「建設コスト」の安さと同様に中国高速鉄道の強みであると主張した。

 続けて、東海道新幹線の強みとして、安全性に言及し、「これまでの約50年間の営業運転において、車両の接触事故や脱線事故で亡くなった乗客はいない」と指摘。また、年間の遅延時間は1分未満との指摘があることを紹介したほか、「世界でもトップクラスの安全技術を持つ」と称賛する一方で、「中国高速鉄道と比較すると、新幹線は技術者の不足や高齢化が問題となっている」と伝えた。

 では今後、世界で高速鉄道の需要はどのように盛り上がっていくのだろうか。同記事は、「インドはこの先、アジアにおける主要な高速鉄道マーケットとなる」と予測したほか、米国やタイ、さらに、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道の計画も紹介した。

 最後に記事は、「今、中国が狙っているのはアフリカだ」とし、世界的に注目が集まるアフリカに高速鉄道を積極的に売り込む計画があることを伝えた。高速鉄道の分野においては新参者の中国だが、今後も日本にとっての手ごわいライバルであり続けることは間違いなさそうだ。(編集担当:村山健二) (イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)