欧州の自動車安全テスト「ユーロNCAP」や、米高速道路安全保険協会(IIHS)が実施する衝突安全テストにおいて、日本車はいつも良好な成績を収めている。

 だが、中国では「日系車は衝突に弱い」というイメージが根強く存在する。これは日系車は衝突時の変形が他の車に比べて激しく見えるためだという。中国メディアの今日頭条は7日、なぜ日系車は衝突安全テストで結果を出しながらも「柔らかくて安全でない」と言われるのかを分析する記事を掲載した。

 言うまでもなく、自動車構造の安全性で最も重要なのが「車体構造」だ。記事は、過去の自動車はとにかく「硬い」材料で作り、頑丈さを重視するのが一般的だったとしながらも、今日では「つぶれることで衝撃を吸収する」理念へと変化してきていると指摘。かつての方法では、車体が硬すぎるため衝突のエネルギーが車内の乗員に伝わり、「事故時の死傷率が高かった」と伝えた。

 日系車は「つぶれることで衝撃を吸収する」理念のもと、衝突時に車体の一部をあえて先につぶれるよう設計し、運転席へのエネルギーの伝達を制限していると紹介。日系車には衝撃吸収のほかにも、より強度のある高強度鋼板を使用するなど車体構造に用いられる材料を改良するなどの努力も行っていると紹介した。

 また、日系車の車体構造は衝突時のエネルギーを吸収するため、また軽量化のために一部にはあえて強度の低い材料を採用し、運転者を守るため運転席周辺の梁、柱には強度のある材料を採用する、というように場所によって強度を変えていると指摘。つまり、運転席周辺は硬く、前後は柔らかい衝突安全ボディーの性能こそ、日系車が衝突安全テストで良好な成績を収めることができる理由だと論じた。

 衝撃吸収ボディは衝突時に大きく変形するため、その見た目ゆえに多くの中国人が「危険」だと誤認してしまっている。日系車の安全性の高さを理解する中国人が増えてきてはいるが、日系車の安全性と信頼性が中国でより広い理解を得るのには、まだ時間がかかるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)