日本を訪れる多くの中国人旅行者が日本の清潔さに感嘆するというが、同時に「街中にゴミ箱がないこと」に当惑するようだ。中国の街中では20ー30メートルおきにゴミ箱が設置されているほど数が多いためだろう。中国メディアの捜狐は7日、日本の「街中にゴミ箱がないこと」は中国人旅行者を悩ませると伝える一方、日本のゴミ処理を称賛する記事を掲載した。

 記事は、多くの中国人旅行者が日本ではゴミ箱探しで困っていると紹介。きれいな日本でゴミをポイ捨てするのは気が引けるし、海外で中国のメンツをつぶすようなことをしないためにも「文明的」な言動を心掛けたいが、街中にゴミ箱がほとんど見当たらないというのは、中国人にとって「いじめ」とすら感じられるようだ。

 では、日本人はゴミをどこに捨てているだろうのか。記事は「それはコンビニだ」と主張。まるで日本人がみなコンビニでゴミを捨てているかのような言い方だが、これはゴミを持ち帰る習慣が中国にはないためだろう。実際には多くの日本人はゴミを持ち帰り、分別して指定の日に出しているはずだ。コンビニで購入した商品から出たゴミをコンビニに捨てるのは良いとしても、まったく無関係のゴミまでコンビニに捨てるのは迷惑になるため避けるべきだ。

 一方で記事は、日本を「世界でも最もゴミ分別が厳格な国」と指摘し、理由をいくつか挙げている。その1つが、「90年代のダイオキシン問題」だ。ゴミを燃やした時に発生するダイオキシンは発がん性があるということで大きな社会問題となり、多くの市町村で家庭でのゴミ焼却処分が禁止され、公共のゴミ処理施設の処理方法が国民の注目するところとなった。国会で「ダイオキシン規制法」が制定されたのもこのころで、ゴミ処理に対する意識を植え付けるきっかけとなったのは間違いなさそうだ。

 別の理由は「ルールを守る国民性」だ。日本では、ゴミのポイ捨てなどのマナー違反は法律で罰せられるが、そもそもルールを守らないと「社会常識のない人」とみなされ、生活していくのが大変だと紹介。人が見ていないところでもマナーを守るのは、集団主義社会特有の「第三者の視線」があるからだと分析した。

 記事は、こうした理由で日本は自然と環境保護の面で「世界の模範国家」になっているとしたが、ここまでの基礎を作るために日本は非常な努力を払ってきたと言えるだろう。中国人旅行客にとって街中にゴミ箱がほとんど見当たらないのは「いじめ」とすら感じられると伝えているが、中国人はまず「ゴミは捨てたいときに捨てられるものではない」という概念を持つところから始めるべきだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)