中国メディア・今日頭条は5日、「どうして日本の小売ブランドは、ECを恐れないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、中国ではタオバオに代表されるEC小売業が「万能の宝箱」と認識されており、既存の小売業が太刀打ちできない状態になっていると紹介。一方で、日本の既存の小売業はECに怯むことがなく、世界的に歓迎され大きな収益をあげるチェーン展開の小売企業が存在することに「驚嘆させられる」としている。そのうえで、中国でも人気が高い無印良品を例にとり日本の小売ブランドがECを恐れない理由について考察した。

 記事はポイントとして「消費ニーズの洞察力」、「細かい部分に対する変態的な要求」、「消費者1人1人を重視し、完璧を求める姿勢」、「シンプルで便利なデザインの追求」の5点を挙げた。消費ニーズの洞察力については、開発グループが直接消費者にインタビューを行うことで潜在的なニーズの掘り起こしに努めていることを説明した。

 細かい部分への要求については、顧客の習慣を考慮したうえでデザインされた陳列の徹底を挙げている。文具ではすべての筆記具のキャップを同じ方向に並べ、化粧用品ではラベルを同じ向きに揃え、衣服ではサイズ順の陳列が保たれるよう常にチェックするその徹底ぶりを紹介している。

 また、シンプルさや利便性の追求では、流行を追いかけることなく、商品の本質にこだわり、長期間の使用に耐えられる普遍的なデザインと材質、適切な価格を追求するというぶれない姿勢を伝えた。

 記事は「本質に立ち返ることで、日本の小売ブランドはEC時代にもその地位を保つことができるのだ。本質とはすなわち、顧客に良質なサービスと商品を提供することなのである」と結び、中国の小売業界に不足しているのはまさにこの点であると指摘している。
 
 中国の実体小売店舗が苦戦を強いられているのは、値段や利便性で優位に立つECに対し、消費者が魅力に感じるサービスを提供できていない点がありそうだ。あるネットユーザーは「もし値段が同じなら、やっぱりリアルな店で買いたい」と本音をこぼしている。品質や信用について大きな問題がなおも存在する中国において「実際に手に取って買うことができる」というメリットは大きいはず。それに何を加えれば消費者が足を運んでくれるかを真剣に考えるべきだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)