自動車工業が日本にとって重要な産業であることには誰もが同意するだろう。では、それを支える「工作機械」についてはどうだろうか。

 日本工作機械工業会によれば、工作機械の性能の優劣は工作機械によって生み出される製品の競争力を大きく左右し、その国の工業力全体にも大きく影響を及ぼすと指摘している。そのため、各国とも工作機械産業を基幹産業と位置付け、その発展に力を尽くしているという。

 この一文には工作機械産業の重要性が示されているが、中国メディアの今日頭条が5日付で掲載した記事は、中国の軍事工業用NC工作機械の技術面の発展が「日本による制限を受けている」と論じた。

 記事は、中国の軍事工業用NC工作機械の技術面の発展が「日本による制限を受けている」と主張するうえで、1つの事例を紹介、15年前にある中国企業が日本からNC工作機械を購入したが、日本メーカーはそのNC工作機械が移動させられるとロックがかかるよう設定し、NC工作機械にかかわる技術が中国企業に知られないよう措置を講じていたと説明した。

 さらに記事は「日本企業の行為は卑劣である」と主張したうえで、さらに日本はNC工作機械の「コントローラー」を中国企業に販売することも厳しく制限していると説明し、コントローラーはNC工作機械の心臓ともいえる部分であるため、コントローラーの輸出制限は中国工作機械の技術開発を制限するに等しい行為であると論じた。

 機械を販売したからといって、技術を提供しているわけではなく、中国はこれまで技術やデザインをパクってきた前例がある以上、日本メーカーの措置はごく当たり前の行為であり、記事の主張の方こそ筋が通っていない。中国ネットユーザーたちも「道理にあわない」と考えているようで、「貧しい人が、他人が恵んでくれないことに腹を立てるのと同じ理屈だ」というコメントが寄せられ、多くの「支持」を集めていた。また日本メーカーの措置を「卑劣である」と表現したことについては、「家主が家のセキュリティを厳重にしていることに対して泥棒が腹を立てるのと同じ理屈だ」とコメントしている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)