山梨県立リニア見学センターによれば、新幹線の次の超高速鉄道としてリニアモーター推進浮上式鉄道の研究がスタートしたのは1962年だったという。東海道新幹線が開業したのは1964年であるため、新幹線開業よりさらに前から新幹線の次を見据えた研究がスタートしていたわけだが、その後順調に開発が進められ、2014年には「超電導磁気浮上方式」によるリニア中央新幹線の工事実施計画(品川-名古屋間)が認可された。

 日本のリニアモーターカー開発は一歩一歩確実に進められ、すでにリニア中央新幹線の建設工事も行われている。しかし中国メディアの今日頭条はこのほど、中国のリニアモーターカー産業の発展が「日本を慌てふためかせている」と論じている。

 現在、中国では上海市のリニアモーターカーのほかに、中国の湖南省長沙市でも「長沙磁浮快線」と呼ばれる時速100kmで走行するリニアモーターカーが営業運転を行っている。上海市のリニアモーターカーはドイツから導入したものであり、長沙市のリニアモーターカーは低中速のものだ。だが記事は、このほかにも2016年10月に、広東省清遠市政府と中国鉄建(CRCC)が設立した「中鉄磁懸交通投資建設有限公司」が100億元(約1599億円)を投じてリニアモーターカー路線を建設することで協議が成立したと説明し、同路線は2018年末から使用予定であると説明した。

 さらに北京市郊外でもすでにリニアモーターカー路線の建設が開始されていることにも言及したほか、新疆ウイグル自治区や四川省の成都市-徳陽市間においてもリニアモーターカー路線の建設計画が進められていることを紹介。また、シンガポールやブラジルなどが中国にリニアモーターカー産業に関する調査団を派遣しているとも説明し、中国企業は将来におけるリニアモーターカーの輸出のための基礎を現在構築していると紹介した。

 中国各地でリニアモーターカーの建設が行われようとしている今、リニアモーターカーは日本の専売特許ではなく、新幹線と中国高速鉄道がアジア各地で受注競争を繰り広げているように、近い将来日本と中国はリニアモーターカー市場においても熾烈な競争を繰り広げるだろうと論じた。

 新疆ウイグル自治区におけるリニアモーターカー路線の建設は2016年に既に始まっている。この路線の総延長は38kmであり、また運行時速は長沙磁浮快線と同じく100-120kmであると説明しているが、中国も低速路線ながらリニアモーターカー産業を一歩一歩発展させているという見方ができるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)