文部科学省が3月31日に公布した学習指導要領で、中学校の体育授業における武道の例に新たに銃剣道が加わった。この決定について日本でも議論が起きているが、抗日ドラマなどで旧日本兵の銃剣がおなじみとなっている中国のネット上も敏感に反応している。

 中国メディア・今日頭条は3日、「日本の中学校で銃剣道の授業をしようとしている これは非常に危険な復活だ」とする文章を掲載した。記事は、銃剣道について「中国人の記憶にある深い恨みを呼び覚ますものではないか。抗日戦争期に日本鬼子が使っていた三八式歩兵銃と同じではないか」とした。

 そして、銃剣道が軍国主義時代の日本において重要な訓練科目とされ、軍国主義教育においては生徒や学生も銃剣道の訓練を必ず受けていたと紹介。競技に用いられる銃剣は殺傷力がない木製のものだが、自衛官が本物の銃剣を持っていると説明した。

 記事は学習指導要領に銃剣道が盛り込まれたことについて「安倍政権が教育分野において時代に逆行する新たな毒の手段である。政府や軍事関係者の積極的な推進の下で、今後多くの学校が子どもたちに銃剣の使い方を伝授するようになることを、人びとは心配している」と伝えた。さらに、先日就役したヘリコプター搭載護衛艦「かが」と併せて「日本軍国主義復活の野心」、「陰鬱で危険な復活」と評している。

 学習指導要領での銃剣道はあくまでも武道の授業の一例として加えられたものであり、「必ずやらなければいけないもの」ではない。中国国内で軍国主義の象徴として銃剣が見られることは理解できるが、簡単に軍国主義の復活と結び付けて批判するのは短絡的と言わざるを得ない。同時に、果たして本当に指導要領に書き加える必要があったのかどうかについて日本国内で議論することも必要だろう。

 中国のネットでは今後しばらく、「日本で軍国主義復活が復活している」という主張のなかで銃剣道の話題が使いまわされることになるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)