日本人の2015年における平均寿命は男性80.79歳、女性87.05歳となり、過去最高を記録した。総務省が発表した16年9月時点における65歳以上の高齢者人口は推計3461万人で、総人口に占める割合は27.3%とこちらも過去最高だった。

 日本の高齢化が進んでいることが数値として明確に示されているが、日本の高齢者の特色としては、その多さのみならず、いくつになっても働き続ける勤勉さも挙げることができるだろう。現在の定義では、65歳以上を高齢者と呼ぶが、65歳以上でも働いている日本人は少なからず存在する。

 しかし、中国では高齢になっても働き続けることは決して好ましくないと考えられている。中国メディアの今日頭条はこのほど、「年をとっても働き続けなければならない日本人はかわいそう」だとする記事を掲載した。

 記事は、総人口の27.3%が高齢者という日本の高齢化問題は非常に深刻だと指摘。日本ではどこに行っても働く高齢者を見ることができるとして、北海道や東京で働く高齢者の写真を掲載した。家族の店を手伝っている高齢の女性、クリーニング店で長く勤めている高齢者、縫製工場で働く女性などで、日本ではよく見る光景と言える。

 記事は、退職してからの再就職は本人が望んでいないこともあるが、結婚しない若者の増加や、8割以上の高齢者が将来を不安に感じている現状があるため、日本人は高齢になっても働かざるを得ないのだろうと推測。日本以上の速さで高齢化社会を迎える中国は、日本を参考にすべきとの意見を示した。

 高齢化が日本の社会問題になっているのは事実だが、「かわいそう」とは言いきれないだろう。働く高齢者の事情は様々で、仕方なく働くケースばかりではなく、働くことに生きがいを見出している高齢者も少なくないからだ。事実、記事が掲載している働く高齢者の表情はとても生き生きとしている。

 つまり、日本と中国では働くことに対する考え方が異なっており、中国では働くことは生活を維持するため「嫌々ながらやること」と認識されていると言えよう。一方、日本では働くことは生活を維持するための活動であると同時に、「美徳」でもあり、社会との接点を維持するための活動でもあるということだ。中国では、毎日公園でマージャンをしたり広場ダンスをしたりしている高齢者であふれているが、日本の高齢者よりも幸せかというと、それもまた一概には言えないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)