日本で生産されるメガネのほとんどが作られているのが、福井県の鯖江市。農作業が落ち着く時期のサイドビジネスとして100年以上前にスタートしたメガネ製造は、単なる生産地から「鯖江のメガネ」ブランドにまで成長した。その過程はまさに、今の中国の製造業が目指そうとしている道ではないだろうか。

 中国メディア・今日頭条は29日、「日本の職人が作るメガネに、感嘆、敬服せざるを得ない」とし、鯖江のメガネ職人の仕事ぶりについて紹介する記事を掲載した。

 まず、第1歩としてデザイン工程を紹介。「市場の要素を考慮し、手書きあるいはCADソフトを用いてデザインを行う。それから細部を設計図に書きだし、設計図を基に金型を作る」とした。それから材料の切削、カーブ作り、レンズ用の溝切り、研磨、艶出し、金具の取り付け、メイド・イン・ジャパンの刻印、最終調整を経てメガネフレームが完成すると紹介している。

 その中で、「金型には非常に高い精度が要求される」、「使用者の快適性のために何度も熱湯に入れて軟化させ、曲げる」、「今は機械でできる作業だが、職人たちはなおも手作業でやっている」、「職人は長時間座り、1つ1つ静かに研磨作業をこなす」などといったポイントを説明。熟練の技術や勘が要求される作業であることを伝えた。

 そして「鯖江の職人たちは終止、謙虚で伝統的なものを守る姿勢を保っていた。彼らは、質に対する厳しさこそが最大の自信になると考えている。実際、技術面では中国もきっと超えられるだろう。しかし、彼らのものづくりの厳しさや忍耐心を見ると、やはり日本の匠の精神に嘆息せざるを得ないのだ」と結んでいる。

 中国では昨今の「匠の精神」とともに「品牌化」(ブランド)という言葉もよく見かける。製品にとどまらず、さまざまな概念に「品牌化」を求める言論を目にするのだが、どうも「お題目」と化している印象が否めない。「品牌化」も「匠の精神」も、具体的に何を指すのか、どうすれば実現するのかを考えて取り組まなければ、全く意味がない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)