あわただしい日常から離れ、時間をかけて自然を楽しむ旅こそ、最もぜいたくな体験と言えるだろう。運転本数が減少傾向にある日本の寝台列車だが、近年では趣が変わり豪華な旅として人気を集めているという。2017年5月にはJR東日本が豪華寝台列車「四季島」の運行を開始する。

 高速鉄道が国民の生活に浸透し、早く移動できるメリットが強調されている中国では、こうした旅は新鮮に映るようだ。中国メディアの好奇心日報は18日、「電車の旅をこよなく愛する日本人、今度は走る豪華ホテルを作った」と題する記事を掲載した。

 日本人の愛する寝台列車には歴史があるという。記事は、1900年にまでさかのぼると紹介。昔は「夕方出発して朝には到着したい」乗客のための夜行列車だったが、近年では「観光」目的へと利用者も様変わりしている。この需要にいち早く目を付けたのがJR九州だ。

 2013年に運行を開始した「ななつ星in九州」は、九州各地を巡る豪華寝台列車だが、3泊4日コースで1人当たりの料金が最高で70万円もするにもかかわらず、大人気であると記事は伝えた。予約の平均倍率は22.5倍もあるほどだという。

 続いてJR東日本も同様の豪華寝台列車「四季島」の運行を決めた。東京・上野発のこの列車は北海道などを周遊し、季節によってルートを変えることで日本の四季を存分に楽しめるというものだが、総工費50億円以上かけたという力の入れようだ。記事が特に注目したのは、イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした、デザイナー・奥山清行氏プロデュースによる高級ホテルのような内装と、日本人として初めてミシュラン一つ星を獲得した中村勝弘氏が監修する料理だ。最高価格が95万円もするにもかかわらず、11月まで予約がいっぱいであり、日本での需要の高さを感じさせる。

 記事は、主な顧客は時間とお金にゆとりのある高齢者で、外国人も2割いるとした。観光大国を目指す日本だが、この新たな需要の掘り起こしで、内需拡大が見込まれると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)