中国人旅行客が日本で温水洗浄便座や電気炊飯器を爆買いしたことは記憶に新しい。また、今でも多くの中国人は日本で化粧品や日用品などを好んで購入しているが、それは中国人が日本で販売されている製品の「品質の高さ」を高く評価していることの現れと言えるだろう。

 中国メディアの新華社は16日、日本から多くの有名ブランドが輩出される背後には、何事も極致を追求する「匠の精神」があると主張し、中国が日本のように有名ブランドを輩出するためには「匠の精神」を発揚する必要があると論じた。

 記事は、世界規模の陸上大会で砲丸投げの選手たちが投げる砲丸は「日本製」であると伝え、日本企業が造る砲丸のほうが記録が伸びると語る選手もいるほどだと伝えた。さらに、砲丸はただの金属の玉ではなく、重心のバランスが重要であり、そのバランスこそが記録が伸びる砲丸であるとの見方を示した。

 さらに、世界の選手達が使用する砲丸は日本の中小企業であることは「驚きを禁じ得ない」としたほか、日本にはサッカーをはじめとする世界大会の審判に好んで使用されるホイッスルを造る中小企業もあると紹介。中小企業でも世界に通用する世界レベルの製品を造ることができるという事実こそ、日本人の「匠の精神」を証明するものだと論じた。

 また記事は、日本人の「匠の精神」は、仕事に対する愛や敬仰、そして自分や他人に対する責任によって生じていると主張、何事も徹底的に取り組み、完璧を追求する姿勢こそ日本から数多くのブランドが輩出された要因の1つであると指摘。中国が今後、世界に名だたるブランドを輩出するためには、日本人のように「匠の精神」を発揚する必要があると論じた。

 中国政府は製造業の高度化に向け、「中国製造2025」を打ち出した。2025年までに製造強国となることを目標に、イノベーション能力の向上や製造業と情報化の融合などの方針を掲げたが、ブランドの構築には消費者に満足感をもたらす品質が必要不可欠だ。イノベーション能力が高まっても製品の品質が低いままでは、人びとに歓迎されるブランドにはなり得ない。中国の今の製造業に必要なのは「何事も徹底的に取り組み、完璧を追求する姿勢」なのかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)